バングラデシュでICT研修
バングラデシュにおいては、障害のある若者が仕事に就くことは大変な困難があります。
労働市場で競争するために必要な技術がないことと、雇用主らの障害を理由にした差別があるからです。
世界銀行とマイクロソフトが、“Youth Solutions! Technology for Skills and Employment”,という、南アジア地域の青年を対象とした、ICT技術習得を目的としたプロジェクトに対する助成プログラムを募集することになったので、Young Power in Social Action (YPSA)は応募することにしました。
プロジェクト案のタイトルは、“Empowering Youth with Disabilities through Market Driven ICT Skills”です。
革新的かつ創造的なメソッドによりICT技術を推進し、障害のある若者の雇用・就労支援を行うものです。
このプロジェクトは、チッタゴンの40人の若い障害者に対して、ICT研修の実施、ICTインターンシップ、求職支援、DAISY製品の生産などを行うものです。
5月21日にスリランカのコロンボで、世界銀行、マイクロソフト及びSarvodaya-Fusion主催により開催されたワークショップにおいて、このプロジェクトについて発表する機会ために招待されました。バングラデシュ、ネパール、モルディブ、スリランカの4ヶ国から8つのプロジェクトのプレゼンテーションが行われました。
私はYPSAの代表としてプレゼンテーションを行いました。その時、全ての参加者が、魅力的なアイデアと革新的なプロポーザルを披露しました。
私は若い障害者がICTを使い、どのように潜在能力を発揮できるかについて熱く語りました。私自身が視覚障害者として、スクリーンリーダーなどの支援機器を駆使したプレゼンテーションは、多くの聴衆に驚きを与えました。
4ヶ国からそれぞれ4つのプログラムが助成を獲得し、バングラデシュからはYPSAが獲得することができました!
9月初旬に、研修の開講式イベント開催し、プログラムを開始しました。
20人の障害のある若者が最初の研修生として選ばれました。内訳は12人が男性、8人が女性です。
障害種別は視覚、肢体、言語及び聴覚障害です。
研修終了時には、参加者はICT業界において就職するための支援を受けます。
プロジェクトの詳細はまたご報告しますが、参加者の履歴書は様々な団体に送られ、彼らの取得した技術が要件を満たす仕事との、マッチングのサポートをします。
参加者の中で自営を希望する者には、起業についてのガイダンスも行います。
私たちのプロジェクトが成功例となり、同様のプロジェクトができることを願っています。参加者はとても楽しんで研修を受講しており、この研修を修了できることを強く望んでいます。そうすれば自立への道が開けることでしょう。
この研修が、障害のある若者の生活の質の向上となり、彼らの個人としての尊厳を高め、貧困から抜け出せることを願っています。
バングラデシュの障害のある若者にとって、新しい旅の始まりと言えるでしょう!