Duskin Leadership Training in Japan

活動報告

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第10期生 アムラの活動報告

ロゴ年次報告書2021

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目次

1. 謝辞

密接な協力をしていただいた州の関連部門、パートナー団体、寄付者に深く感謝の意を表するとともに、今後のカンボジアにおける障害分野のさらなる革新を期待しています。

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2. 取締役会会長からのメッセージ

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取締役会会長

カンボジア王立政府の「障害者に関する国家戦略計画2019-2023」に沿って、カンボジアの障害者の希望と笑顔に満ちた社会を構築するために、皆様とご一緒できることを光栄に思います。併せて、Covid19によって多くの業務に支障をきたしたにも関わらず、過去5年間にわたり貴重な時間とリソースを捧げてきた事務局長のUm Amraroth氏を大変誇りに思います。私たちは決してあきらめることなく、彼女は教育、社会問題、保健の分野におけるカンボジア王立政府の方針に従い、コンポンチナン州の障害者支援に全力を尽くしてきました。

障害者の権利と生活を共に促進するために貢献してくださった寄付者や慈善家の方々、青少年リハビリテーション、コンポンチュナン州教育・青少年・スポーツ局、そしてSAORIを支援してくださったその他の支援部署、また、法律の進展を後押ししてくださった王室政府直属である障害者行動協議会事務総局に深く感謝の意を表したいと思います。

改めまして、取締役会、理事、コンポンチュナン州の障害者を代表し、障害分野への関心を寄せてくださる寄付者の皆様、関係者の皆様に深く感謝し、2022年における皆様のご多幸と新たな成功をお祈り申し上げます。

取締役会会長
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チャン・サリン

3. 取締役会紹介

取締役会

SAORIは、展望、価値観、組織目標を達成するために、SAORIを支援しようという人々によって構成され、5名の役員によって運営されている非営利団体です。取締役会の役割はあくまでも奉仕であり、すべてのメンバーは組織から報酬を受け取っていません。役員は会員の中から選出され、経営の戦略的方向性を決定します。地域における障害部門の変化するニーズに応えるため、柔軟性を維持しながらニーズを満たすためのガバナンスと管理の実践をしています。ディレクター、スタッフ、協力パートナーは、未来の成功に向けて全力を尽くします。

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Chan Sarin取締役会長
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Mey Samith取締役会副会長
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Ny Nhor委員
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Puma Kakena委員
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Sor San委員

4. 事務局長からのメッセージ

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年次報告書を発表し、6 年間SAORIと密接に協力してくださったすべての関係者、スポンサー、寄付者の皆様にご挨拶できることを嬉しく思います。SAORIは設立から13年間活動を続け、2019年には内務省に正式登録されました。

「SAORI」が 10 年間の節目を確実に達成できるよう、寄付部門や関係者と協力して取り組んだ1年を振り返ります。また、次の10年を迎えるにあたり、障害者分野で前進し続けるための動機付けとなる成果を総括する準備を進めています。

今年、SAORIは職業訓練を含むプロジェクトを実施しました。身体、知的障害者のためのSAORI手工芸訓練では、5人が機織りの技術を身につけ、収入を増やしています。SAORIのFacebookページを通じて障害者が作成した製品を宣伝し、より質の高い製品の販売を国内市場で拡大しつつ、輸出にもタイムリーに対応しています。勤務中は、パーソナルアシスタントを含むアクセシブルな環境や、食事の提供も行っています。スポーツや技術的な支援なども行い、組織内のすべての子供たちの安全性や生活の向上を図っています。自信を持ち、新しい価値を見出すための障害ジェンダー平等に関する研修や公開フォーラムを通じて、発展途上にある、生活におけるあらゆる困難を解決する力を与えます。そして、障害のある女性と少女のジェンダー平等について、関連する部門や州と協力していきます。地域の伝統的なイベントでの展示を通じて、製品の芸術的価値を一般に広めるための普及活動を行い、あらゆる活動を通して障害者に対する差別を減らし、社会参加の機会を定期的に提供できるよう取り組んできました。

改めてSAORIコミュニティを代表して、州社会局女性子供委員会、州関係部署、WATER AID、および日本の支援者、、パートナー団体、オーナーの皆様に深く感謝の意を表したいと思います。

これからも皆さまと密接な協力関係を築き、カンボジアにおける障害分野でのさらなる革新に期待し活動を続けてまいります。

コンポンチュナン, 2021年12月31日
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アムラ・オム

5. SAORI機構(SO)について

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障害者が、仕事と適正な収入を得ることができるような真のスキルを身につけ、尊厳を持って生活する機会を得ることができる社会を築く。 「さをり織り」を通して、収入を増やし、生計を向上させるために、専門的な技術ときちんとした仕事を提供する。 障害者の意思決定を尊重し、障害者の能力と可能性の開発を促進する機会を提供する。 障害者の職業訓練への参加を通じて、すべての障害者の経済を促進・発展させる。
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6.活動のハイライト

  • 適正な管理記録および財務記録を、組織の主要方針に従って作成する。
  • 寄付金、資金、適正な経費を受け取るため、コンポンチュナン州のACLEDA銀行に普通預金口座を開設。
  • 障害のある女性と少女のための「水と衛生分野におけるジェンダー平等」に関するワークショップの開催。WATER AIDの支援により、女性と障害のある人々の水と衛生分野へのジェンダー参加を増やすという目的で、SAORIが主催した。
  • デンマーク教会と欧州連合(EU)の支援を受け、「障害のある女性と少女に対する暴力の防止」をテーマとしたワークショップを2021年10月から11月にかけてSAORI主催で開催。
  • スカーフ、枕、その他多くの土産品など、地域の顧客からの注文に応えて新商品を開発し、特にオンライン注文に力を入れた。
  • Covid 19に直面する中での困難と、その解決策について詳しく知るため、地域の障害を持つ女性たちを訪問した。
  • オンラインシステムを通じて日本で開催された国際セミナー「Beyond welfare Towards social participation(福祉を超えて社会参加へ)」に参加。
  • 2022年までに5人の障害者を支援するため、日本の各事業主(自立生活センターぱあとなぁ、メインストリーム協会)と連絡を取り合う。
  • Impact Hub Phnom Penh が主催し、WY カンボジア財団が支援する「Cambodia Now-Us Award I」コンペティションで成功を収める。
  • さをり製品の香港への輸出と、さをり織りの経験を共有するため地域開発文化センター(CCCD)と連絡を取った。
  • Covid 19危機の中で、2021年の定例理事会をオンラインで開催。
  • コンポンチュナン市の女性と子ども委員会の定期会議に出席し、障害のある女性と少女の問題や問題について話し合う。
  • 地域における要望を情報発信:Koh SantepheapとAsia Global Newsにて。
  • 地域の慈善団体から障害者を支援するための物品や資金の寄付を受けた。
  • 収支報告書、管理報告書、年次報告書は取締役会向けに作成され、すべての関係者に共有された。
  • 地域社会でより多くのネットワークとコミュニケーションを組織した:コンポンチュナン州社会局女性問題局は、障害を持つ女性や女児の支援に取り組んでいる。
  • さをり織りのトレーニングやジェンダートレーニングを通じたエンパワーメントのために、障害のある女性や少女のネットワークを構築。
  • DCAとEUから、3段階のジェンダートレーニングコースの実施に1,100ドルの助成金を受けた。
  • コンポンチュナン市庁舎において、「障害のある女性と少女のためのジェンダーに基づく暴力に関する研修」と「ジェンダーエンパワーメント研修」を実施。
  • プロジェクト準備パートナーである自立生活センターとのコミュニケーションとプレゼンテーションを強化し。障害のある人々の職業訓練への資金を申請する準備が整った。
  • 障害者の織物技術を向上、製品の品質と包装を強化。
  • JSRPDへの活動報告書、自立生活センターぱあとなぁおよび関係機関へ報告書を提出。
  • 関係者へのプレゼンテーションに向けてSAORIの歴史と活動を紹介するパンフレットを作成。
  • 効果的な管理には行政および財務システムの適切な管理が必要であるため、透明性を確保するためにコンポンチュナンのACLEDA銀行に普通預金口座を設立するなど、システムを強化するために最善を尽くした。国内外の寄付者、特に慈善家からの現金は、取締役会が把握している毎月の支出の健全性を証明している。
  • 地元の慈善家からの資金援助は、障害者の人材育成の不足に役立てている。
  • 障害者の手織りの能力を高め、コミュニティにおけるコミュニケーション能力を向上させた。
  • 管理者は予算の立て方や報告書の作成能力、スタッフを管理する能力を高めた。
  • 国際関係の強化、特にアジア太平洋地域の国々との関わりが増えた。
  • 3つのメディアからのサポートなど、コンポンチュナンの他の機関からのサポートを得ることができた。
  • コンポンチュナン州社会局とのやりとり:コンポンチュナン州障害者部門、社会省との覚書を作成。

7. 進捗

管理および財務

SAORIは、銀行口座、不動産リストを作成し、エクセルで年次財務諸表や請求書、見積書、財務カードフォーム、その他の管理文書をコンサルタントからの説明とアドバイス付きで作成しました。

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写真:タクマオ特別支援学校の会計士

説明責任に応えるために、次のような SAORI 原則をクメール語と英語で作成。:1取締役会の方針、2スタッフポリシー、3財務政策、4従業員方針、5ジェンダー政策

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活動
  • 2021年4月、後半の半期報告書をコンポンチュナン州庁舎の部門間事務局に提出。
  • 追加資金をリクエストするための参考資料として経営陣に情報を提供するため、2021年行動報告書を作成。また、監査・評価の基礎資料、今後のプロジェクトの参考資料として、経営陣と共有するための情報を提供した。
  • SAORIの歴史、プロジェクトなどを紹介するニュースレターの作成。
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  • 織物業をより盛り上げるため、織布や装飾資材を収納する多段式の糸棚を設計・デザイン。より美観に優れ、魅力的なものになった。
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  • コミュニティでの顧客の注文に応じて、スカーフ、枕、その他の多くのお土産品、特にオンライン注文に応じた新製品を開発している。
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ソーシャルメディアが宣伝や情報発信の場として普及している今、SAORIはウォーター・エイドから衛生促進を目的としたトレーニングコースに招待され、清潔な水の普及のために参加することになった。
ソーシャルメディアに投稿するコンテンツ(アイデンティティ、テイストのある写真、ビデオ)について、また、ソーシャルメディアを通じてのライブ放送の方法などを学びました。
また、健康、パフォーマンス、生活の質に不可欠な衛生と清潔な水の使用についても学ぶことがでました。
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ソヴァンプームホテルにおいて、平等で公平な社会を実現するために、障害者が利用しやすい標準的なインフラを導入するための「利便性の高いインフラ」についてのトレーニングコースが開催されました。
王室政府、社会問題省、国土交通省、都市計画建設省、障害者行動協議会、社会問題局、支援団体、関連機関がこのような会の開催を支援してくださったことに感謝します。
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写真7-13 テーマ「Coverage -19における女性と開発」は、王室政府が支援してきた男女平等の価値を強調し、男女問わず権利と地位の向上促進に向けた社会進歩するための、あらゆる機関の参加を奨励することを目的としています。生活、地位、女性の役割、社会福祉の向上は、質と能力を備えた人材を育成します。

特命担当上級大臣であり、第一副委員長兼事務総長であるKun Kim氏のもと、省青年協会省委員会および省防災委員会の2020年の業務結果と新年度2021年の業務方針をまとめました。

2021年5月26日(水)、諮問委員会の「5月の成果と2021年6月実施に向けての方針協議」に出席しました。コンポンチュナン女性・子ども問題諮問委員会(Kampong Chhnang Women's and Children's Affairs Advisory Committee)のLok Chumteav Tong Nary委員長の高いリーダーシップのもと、コンポンチュナン女性・子ども問題諮問委員会(Kampong Chhnang Women's and Children's Affairs Advisory Committee)が開催されました。州常任副大統領、メンバー、および関連部門、ユニット、オフィス、協力組織からの他の多くの関係者が参加しました。この会議は、女子と青少年の教育に焦点を当てた重要なものでした。SAORI に機会を与えてくださったコンポンチュナン州庁舎の管理者に心より感謝いたします。

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Covid 19の危機にあっても、SUMシステムは組織の歴史、目標、ゴール、ビジョン、活動などの重要な問題に焦点を当てた、グローバル・アジアの優れたコミュニケーターとして機能しました。過去には日本、タイ、香港、フィリピンなど、SAORIとの関わりのあるコミュニティで実装されました。

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写真:Global Asia Newのインタビューを受けました
写真7-19 彼は、ごく普通の男性だが、実は知的障害があり、他の子供たちのように教育を受けることができなかった。家族の勧めで、さをり織りを習い、織りの技術を身につけ、友人を作り、言葉を学び、障害やコミュニケーションに関する法律や慣習について理解を深める機会を得ました。
「私はベストを尽くします」と彼は語っていました。

障害のある女性の仕事の質を向上させ、雇用の機会を提供するためにソーシャルメディアを通じて、会計および財務分野のボランティアの募集をし、実習、筆記試験、面接を実施。最終的に、障害のある候補者が選ばれました。

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「障害を持つ女性と少女に対する暴力の防止に関するワークショップ」

司会、議長:コンポンチュナン州女性局副局長のKenny, Deputy氏
参加メンバー
1.Ke Ny氏 女性児童部副部長
2.Nov Varen氏 法定保護局副局長
3.Chet Sothea氏 孤児院院長
4.SAORIのスタッフ 4名
5.青少年 8名
6.障害者 10名
7.青少年・孤児 15名

このワークショップは、「障害を持つ女性と少女に対する暴力防止」のための小規模基金と、デンマーク教会および欧州連合(EU)の「障害を持つ女性と少女のためのジェンダー平等アドボカシーと教育イニシアティブ」の支援を受けて開催されました。

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写真:ワークショップの様子(来場)

Kenny, Deputy氏は暴力がもたらす影響と原因、介入と支援パートナーの発見について述べました。「家庭内暴力は家族内など、共に暮らす中で権力を行使することから発生します。その原因は、責任ある役割、嫉妬、意見の相違、借金などです。精神的健康、尊厳の喪失など、家族への影響を及ぼします。軽い暴力は民事犯罪であり、重い犯罪は刑事犯罪にあたります。私たちのコミュニティでは、今でも女性に対するレイプ事件が起きています。そこで、このワークショップでは、社会において平等、公平を達成し、尊厳を持って生きるために、弱い立場にある障害を抱えた女性と少女に対する暴力の防止について紹介します。」

また彼女は、すべての参加者、特に障害のある人たちに対する否定的な態度を変え、社会から暴力を根絶するために熱心に勉強するよう奨励し、参加者の健康を祈りました。あらゆる障害のある女性と少女に対する暴力は、介入と予防の強化、対応の改善、質の高いサービスへのアクセスの改善、多部門の協力と調整によって減少します。

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参加者が学ぶこと

適切なサービスの提供の機会を増やし、質の高いサービスを、ジェンダーに基づく暴力の影響を受けている障害を持つ女性と少女に提供し、多様なニーズへの対応を促進すること。そして若者は、人権(性的権利、男女平等、性的関係を含む)を尊重する態度、行動を変えるために、男女平等と非暴力を促進し、構築するための知識と技術を身につける。一次予防と管理戦略、主要な利害関係者や機関などとの多部門連携を通じて、女性に対する暴力を削減し、前向きな変化の促進についてそれぞれの部署で知識を広める。すべての関連機関は、「2019年障害に関する国家戦略計画」に明記されている、障害のある女性および少女に対する暴力防止の実施への参加への関心と取り組みを強化する。「2023障害者の権利の保護及び促進に関する法律」、「障害者の権利に関する仁川条約」、「国際戦略」の遵守。

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参加者へ「暴力の原因は何でしょう」という質問が投げかけられました。

暴力の原因は、
  • 他者の話に耳を貸さないこと
  • お互いに厳しい言葉を使うこと
  • 食事の準備がきちんとできていない
  • 女性は男性よりも弱く、傷つきやすい
  • 暴力で問題を解決する
  • 女性と少女を軽視する
  • アルコールやドラッグの使用
  • 外的問題、責任のなさ、自制心や知識、価値観、理解の欠如、貧困、ギャンブル
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暴力とは?

いったい暴力とは何に由来するのか。暴力にはどのような種類があるのか。暴力が周囲に与える影響とは?暴力の被害者は誰の介入を受け、暴力の加害者は何なのか。法的保護局のNeou Varen副局長は、暴力とは何かを説明しました。「暴力は、同じ屋根の下で暮らす家族が権力を行使することによって引き起こされる。暴力は家族内での責任ある役割、嫉妬、意見の相違、借金に起因する。そして名誉、精神衛生、尊厳の喪失など、家族に壊滅的な結果をもたらす。被害者は弱い立場にあり当局の支援が必要な人々である。軽度の暴力は民事犯罪であり、深刻な暴力は刑事犯罪にあたる。」

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質疑応答

講義の後、どのような知識と経験を得たかについて参加者に書いてもらい、フィードバックを提供する場を設けました。しかし、中には読み書きができない人もいます。そのような人たちには、質問の意味を説明し、チェックを入れてもらう方式を取り入れました。

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差別を受けた経験や、特別なニーズが必要な人、障害のある人についての講義が午後2時より開催されました。Um Amraroth氏は、代表団やこの場にいた人々と話をしました。次の講義が始まる前には、若者たちによるアートパフォーマンスが行われ、より賑やかな雰囲気に包まれました。差別を受けた経験や特定のニーズについて、レッスンを以下の内容で継続しました。

暴力に関する誤解

暴力は被害者の責任であるという考えが、被害者に対する非難と差別をさらに大きくします。このような認識は誤ったものであり、被害者を責めるのは間違いです。被害者はさらに傷つき、当惑し、時には私たちに話す勇気さえ失います。

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解決策

暴力を避けるため、あるいは暴力を行わないための解決策はたくさんあります。他者への暴力は法に触れる行為であり、法を犯した場合はその行為に応じて処罰されます。家庭内暴力は民事犯罪にあたり、激しい暴力が振るわれた場合は、刑事罰、禁固刑、罰金刑になることもあります。被害者は問題に直面する勇気を持ち、恥じたり恐れたりせず経験したすべての問題をあえて話さなければなりません。また、このような場合、被害者は身近な人の介入を求めるか、最寄りの本部の当局に助けを求めることになります。

「家庭内暴力の防止および被害者の保護」に関連する関連機関の義務は次のとおりです。:最寄りの管轄当局は、家庭内暴力または家庭内暴力が差し迫った場合、被害を予防し、被害者を保護するために直ちに介入する義務を負う。介入中、所轄官庁は事件の具体的な記録を作成し、法の原則に従って所轄検察官に直ちに報告しなければならない。また、現行の刑事手続に従い、被害者の代理人として原告を務めることができる。

暴力行為の防止

状況を改善するための教訓、解決策、取り組みについての講義が完了し、孤児院の少女たちのグループによる「Women in a Row」と題されたクメール芸術ダンスのパフォーマンスも行われました。ダンスを鑑賞した後、プログラムはChuon Lai氏による「暴力防止」の講義に入りました。家庭内暴力に関する教育ビデオも上映され、ビデオ視聴が終わると、いくつかの法律について次のように説明されました。:憲法第45条は、女性に対するあらゆる形態の差別を撤廃しなければならないと定めている。女性の労働搾取は禁止されている。男性と女性は、特に結婚と家庭において、あらゆる分野で平等の権利を持っている。結婚は、配偶者の自由かつ完全な同意がある場合にのみ締結される。そして、「家庭内暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」の第1条には、「この法律は、家庭内暴力を防止し、被害者を保護し、社会における非暴力と家族の調和の文化を強化することを目的とする」と規定されている。この法律は、現行の法規範に加え、カンボジア王国憲法第 45 条に従い、国家の良き伝統と慣習に従って、家庭内暴力を防止し、被害者を保護し、家族の調和を維持するための法的メカニズムを確立することを目的としている。

以前は暴力が身体的攻撃であると誤解していましたが、実際には暴力には様々な種類が存在しています。これらには、身体的暴力、精神的暴力、経済的暴力、そして最も重要な性的暴力が含まれています。タイムリーで効果的な予防が必要であり、被害者または被害者となりうる人物を保護するために最も適切な措置を講じていかなければなりません。

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国家障害者戦略計画 2019~2023

Samdech Akka Moha Sena Padei Techo Hun Sen氏の関心と配慮は注目に値します。カンボジア王国政府は、障害者に対する高い責任の精神に基づき、"障害者とその家族が質の高い生活を送り、権利と尊厳が尊重される社会に完全かつ平等に参加し、あらゆる分野と開発において障害者環境を整備する "というビジョンを掲げています。ジェンダー平等のためのビジョン、目標、使命、目的、戦略計画の主要なポイントがあります。

まとめ

SAORI事務局長は、あらゆる形態の暴力を防止することを目的とした、障害のある女性と少女に対する暴力防止プログラムを立ち上げたと述べました。:

「私たちのコミュニティで最も弱い立場にある、障害のある女性や少女にとって暴力は様々な形で行われてきました。当初は単なる身体的な暴力だと誤解していました。暴力は身体的なものだけではなく、心理的、性的、経済的など多様な側面があり、特に障害のある女性や弱い立場にある少女の多くが性的虐待の影響を受けています。特に足が不自由であったり、耳が聞こえなかったりする場合、逃げることが出来なかったり、たとえ犯人が誰であるかを言いたくても伝えることができません。これが不公平な点であると私たちは考えています。また、地域社会で暴力を予防したり被害者を保護したりするために、私たちが協力しなければなりません。ワークショップでは、孤児院や地域社会における青少年の役割に関係なく、すべての青少年を対象に開催します。障害のある人々は、自分自身で対処できない場合もありますが、私たちコミュニティには彼らを助ける計画があり、暴力が起こることを望んでいません。これから起こりうる暴力、その原因と結果、そして予防について、地域社会におけるあらゆる暴力の根絶を達成するために、この「予防プログラム」を創設しました。彼らが平等、公平に笑顔で暮らせるようなコミュニティを築いていきたいと考えています。」

Kenny氏は、SAORIで開催されたワークショップは、女性問題局に関連した非常に良い内容であり、女性問題局は事件の影響を受けたすべての女性と子供たちを支援していると述べました。:

「暴力や強姦事件などは、女性にとって難しい事件なので女性局は常に協力しています。暴力に関連した事柄は、障害を持つ子どもたち、特に記憶力に乏しい子どもたちにとっては、非常に困難な出来事であると思います。彼らにも他の子どもたちと同じように、精神的な安全を確保することが第一に挙げられます。中には障害を持ち、暴力に苦しんでいる人もいます。これが女性問題局がSAORIと協力して支援をする理由です。当局は、サポートサービスを見つけられるよう注力しています。私たちは今日、彼らを助けることができる人やサポートサービスを提供できる人材を増やすために来ました。みんなで最善を尽くしていきましょう。」

Chhit Sothea氏:

「コンポンチュナン州の孤児院の院長と子どもたちは、SAORIに招待されたことを喜んでいます。孤児や障害のある人たちが今日、この場にいます。子どもたちは、このワークショップを通して、虐待というものに関する法律を理解し、自分が問題を抱えた場合の知識を身につけることができたと思います。誰かに助けを求めることはとても重要です。この機会をいただき大変嬉しく思います。彼らが暴力問題を理解し、回避しやすくなるように、私たちはさらに協力していきます。自分の身を守りましょう、ありがとうございました。」

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Neou Varen氏は、Kenny氏と同じ考えや意見を持っており、Chhit Sothea氏の発言を補完しながら、ワークショップに参加していた女性、若者、若い男性、女性に対する懸念に言及しました。

Um Amraroth氏らの講話の後、参加に証明書が手渡されました。

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写真:挨拶が終わった後、障害を持つインターン生へ証明書の配布がされました。

「障害を持つ女性と少女に対する暴力の防止」に関する再教育コース

2021年11月26日、Saoriはダンチ教会と欧州連合(EU)の支援を受けて、「障害を持つ女性と少女に対する暴力の防止」に関する再教育コースを開催しました。議長はコンポンチュナン州保健局代表のKhul Nithya,氏とSAORI事務局長のUm Amraroth氏が務めました。

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議長による歓迎の挨拶

この日、コンポンチュナン州保健局健康促進課課長のKhul Nithya課長は、このコースは非常に重要であり、障害のある女性と少女に対する精神的・肉体的なあらゆる形の暴力を止め、人々の意識を変えるために、団結、公平性、非暴力の関係構築に関する知識と技術を促進するものであると述べました。現在、私たちのコミュニティでは女性や少女に対するレイプ事件が増加しており、完全に根絶されたわけではありません。全員の関心が必要です。障害を持つ女性や女児は社会的弱者であり、社会で尊厳を持って平等に生き、平等な機会を得ることが求められます。しかし実現のためには、不透明な部分が多くあります。Khul Nithya氏もプログラムの参加者に、これらの教訓は将来にとって非常に重要なので、よく聞いて将来を想像してほしいと促し、また、知識は自分たちの人生にとって大きな財産であるのでしっかり学んでほしいと付け加えました。

再教育コースの目的

障害がある女性と少女に対する暴力は、予防的介入の確立、対応力の強化、質の高いサービスへのアクセスの増加、および多分野の協力と調整を通じて減少する、ということを再認識する。

参加者が学ぶこと

適切なサービスの提供を増やし、ジェンダーに基づく暴力の影響を受けるあらゆる障害を持つ女性と少女の多様なニーズへの対応と質の高いサービスの提供を促す。青少年と若者は、人権(性的権利、ジェンダー平等※性的関係を含む)を尊重する態度、行動、慣行を変えるために、ジェンダー平等、非暴力を推進し構築することについて、より知識とスキルを身につけてきています。前向きな変化を促進するために、主要な利害関係者やその他の分野に重点を置いた関連部門や機関と多部門の連携を図り、一次予防および管理戦略を通じて女性に対する暴力を削減することが求められます。

参加者全員がそれぞれのユニットで知識を広め、すべての関連機関が、権利の保護と促進に関する法律に基づき、「障害に関する国家戦略計画2019-2023」に記載されているように、障害のある女性と少女への暴力についての対策実施に必要な関心と取り組みを強化することができるようになります。

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性に関する正しい理解

最初のレッスンでKhul Nithya氏とUm Amraroth氏は、「性に関する正しい理解」について述べました。Khul Nithya氏は青少年との対話の中で、青少年が暴力を引き起こしたり、経験したりすることを避ける重要性について講義しました。:

「暴力が発生する可能性のある場所からはすぐに遠ざかり、誰かがあなたにセックスを強要しようとした場合や脅迫されていると感じたら、本当にセックスしたくないということを可能な限りジェスチャーや言葉で示し、助けを求める。暴力や虐待を受けてしまった場合は、まず支援を求め、情報を提供し、病気にならないように必要な身体検査(特に性感染症とHIV)を受ける必要があります。72 時間以内に HIV や性感染症を予防するための治療を受け治療を開始する必要があるのです。また、結婚前のセックスは控えなければなりません。特に15歳未満のセックスは命を脅かすものであり、違法であるため厳しく禁止されています。その予防として、運動をし、ポルノやアルコール、薬物を避ける必要があります。衝動を忘れさせる方法は他にもたくさんあります。」

そして、以下についても述べられました。

〇精神的問題を引き起こす要因

  • アルコールや薬物使用の要因:遺伝、学校、クラスメート、職場からのプレッシャー、幼少期の経験、友情、恋愛関係(性的問題)、身体疾患、虐待など。
  • インターネットの過度な使用とホルモンの変化。

〇精神的、感情的な健康を高める方法

  • 運動をして体を動かす
  • 友人や家族とのおしゃべり
  • 十分な睡眠をとり、音楽を聴くなど、リラックスして楽しめることをする

〇「月経中の衛生」について

女性は一生のうちに平均450回、合計で約36~37年間月経がある。しかしカンボジアやその他の地域では、月経について多くは語られず、オープンな議論にはふさわしくないものと多くの人々が考えているため、月経衛生に対する意識は依然として低いままです。

〇若者に提供するべき情報

1- 性交渉と性生活: 結婚前に性的関係について話し合うよう若者に促す。

2- 家族計画: 生殖能力、希望する子どもの数、妊娠に適切なタイミング、避妊について話し合う。

3- 妊娠、出産、産後ケア: 妊娠中、少なくとも4回の妊婦健診を受け、産後のケアも考慮し医療施設で出産するよう促す。

4- 性感染症、HIV: 性感染症の予防、結婚前の性感染症や血液検査についてアドバイスする。無防備な性交渉のリスク、薬で治療ができること、妊娠や性感染症を防ぐために性交渉をするときは必ずコンドームを使用することを伝える。

5- 問題の解決方法:暴力は非人道的で人権を侵害するもの。暴力をふるうのではなく、互いの話し合いの中で調整し、解決する必要があることを説明する。

6- 望まない妊娠を防ぐ:性交渉は妊娠をもたらす可能性があることを伝える。妊娠を望まないのであれば、避妊をすることを伝える。

〇性交渉は同意のもと行うよう促す

  • パートナーとの同意が必要
  • 強制することは違法
  • 母子の健康を保てるよう、生計についても話し合う。
  • コンドームの使用の正しい知識、緊急避妊薬について伝える。
  • 避妊と緊急避妊に関する相談では、望まない妊娠を防ぎ、子どもと子どもの間に望ましい距離を保つためことの重要性について説明する。最新の避妊薬を使用して、10代の若者を望まない妊娠から守る。

〇中絶相談で留意すること

1- 健康について

医療提供者は、安全でない中絶の影響について若者に知らせる必要がある。安全でない中絶は、子宮破裂、子宮出血、将来の不妊症を引き起こす可能性がある。人間関係に問題や危機が存在する可能性があり、中絶には複数回の相談と指導が求められる。 併せて精神科の受診を推奨する。

2- 経済的、社会的

学校を中退したり、近所の人からの不適切な行為に直面したり、家族や社会からの差別に直面する可能性がある。カウンセリング提供者は、青少年に対し、妊娠前、産後、産後ケアに関する情報を提供しなければならない。

  • 妊娠を望むかどうかを判断するためにも、妊娠した場合は最低でも4回は妊婦健診を受診するよう、思春期の子どもたちに伝えるとともに、ワクチン接種、出産ケアプランを含む健康的な生活について、女性や家族に助言し、支援する。新生児と母乳育児、栄養、避妊 妊娠中に起こりうる危険な兆候についても紹介する。
青少年を暴力の加害者、被害者にしないために

暴力が行われる可能性のある場所には近づかない。危険を感じたらできるだけ早くそこから離れる。誰かが性交渉を強要してきたら、ジェスチャーや言葉できっぱりと拒否を示す。できるだけ早くその場から離れ、必要に応じて助けを求める必要がある、といったことを伝えます。

〇青少年が暴力または虐待を受けた場合の支援者の動き

  • 迅速な初期対応に徹する
  • 機密保持
  • 心理的および社会的なカウンセリングとサポートの提供
  • 必要に応じて、情報や検査、妊娠予防や感染予防のための緊急保護を提供、または支援サービスを紹介

〇薬物およびアルコールの使用について青少年に伝える

・タバコやアルコール、薬物が及ぼす悪影響

タバコ:唇や歯の歯垢、指の汚れ、口臭だけでなく、心臓病やがんの原因になる

アルコールの使用:少量であってもアルコールの摂取は、気分障害を引き起こす。また、短時間に大量に摂取すると神経系や肝臓にダメージを与える

ドラッグ:ヘロイン、アンフェタミン、コカインなどの薬物は、使用する期間関係なく、脳、肝臓、腎臓、肺にダメージを与える

薬物やアルコールの影響下では、危険な運転、暴力、無防備な性交渉等、危険な行動をとることが多い。テレビや広告のさまざまなイメージ、或いは周囲から圧力をかけられても、タバコを吸ったり、薬物やアルコールを摂取しないこと。もし自分自身が薬物を使用していたり、誰かがあなたに薬物を与えている場合は、友人や親、信頼できる人に相談することの必要性を伝える。特に、飲酒後は運転してはいけないということを知らせる必要がある。

〇不安、ストレス、うつ病、統合失調症、自傷行為など、若者が直面する精神疾患にはさまざまな種類が存在する。

・精神的な問題を引き起こす要因:

幼少期の経験、友人や恋愛関係(性的問題)、身体的疾患、虐待、インターネットの使用、ホルモンバランスの乱れなど。

・精神的な問題に向き合う方法:

運動をしたり、子供時代の経験を話す。友達や家族とおしゃべりする。十分な睡眠をとる。音楽を聴くなど、好きなことをしてリラックスする。肉、魚、卵、野菜、果物を十分に食べ、肉体的にも精神的にも成長する。

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暴力の発生を防ぐためにはどうしたらよいか

暴力を防ぐためには、アルコールや薬物を避け、お互いに寛容になり、相手の言葉に耳を傾ける必要があります。プログラムでは、場の雰囲気を盛り上げるために、若者たちが楽しめるゲームも用意されました。ゲームの敗者には「レイプを防ぐにはどうすればいいか」という質問を投げかけます。虐待や暴力の被害に遭わないために、薬物やアルコールを避け、一人で静かな場所に滞在したり、恋人や出会ったばかりの人、異性と一緒にいるべきではありません。映画やポルノを見ない、ショートパンツやセクシーな服を着用しないようにする。これらは、レイプ事件につながる要因になりかねません。

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ワークショップではグループで学んだことに関連する言葉やフレーズを探し、もし覚えていない人がいたら、歌ったり踊ったりしてもらうというゲームを行い、参加者の積極的な参加がありました。

本プログラムは2021年10月26日に終了しました。閉会式には、コンポンチュナン省保健局健康促進課のKhul Nithya課長とSaoriのアムラオム事務局長が出席しプログラムの前後にいくつかのポイントについて挙げました。:家庭内暴力とは、既に発生している、または発生する可能性のある暴力のことで、配偶者等一緒に暮らす人々の生活へ影響を及ぼす、身体的暴力またはセクハラのことを指します。

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写真:Khul Nithya氏とアムラオム氏のスピーチが終了した後、参加者全員に証明書が配布されました。

2021年11月度「障害のある女性と少女に対する暴力の防止」に関するワークショップ

「障害のある女性と少女に対する暴力の防止」に関するワークショップは、2021年11月10日(水)~11日(木)にコンポンチュナン州庁舎「C」ホールでも開催されました。主催はSaori Organization、共催はコンポンチュナン州女性局、支援はデンマーク教会と欧州連合、Our Voice for Gender Equality Projectです。コンポンチュナン州理事会副管理部長Khem Channoeun氏と、州議会議員でコンポンチュナン州女性児童委員会(CCHR)議長のLok Chumteav Tong Nary氏が司会を務めてくださいました。

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コンポンチュナン州政府副局長のKhem Channoeun氏は、このワークショップは非常に重要であり、関係構築に対する意識を高めたと語りました。また、「連帯、平等、非暴力で態度を変えさせ、障害を持つ女性や少女に対する心理的および身体的暴力となるすべての行為をなくそう。現在、私たちのコミュニティで女性に対する虐待事件が増加しており、まだ完全に根絶されおらず、すべての人がこの問題へ関心を持つ必要がある。」と述べました。被害者や弱い立場にある人々が平等な立場を得て、尊厳を社会で持って生きていくために行動しなければなりません。Khem Channoeun氏はこの機会に、「障害者戦略計画2019~2023」の重要なポイントとして、障害者に対する高い関心を持ち、責任の精神を示すことを強調しました。王国政府は、障害者とその家族が質の高い生活を送り、権利と尊厳を尊重する社会に全面的かつ平等に積極的に参加し、あらゆる分野の開発に障害者のための環境があるべきだというビジョンを掲げています。これはSamdech Techo首相の障害者に対する高い関心を示しています。参加者全員が議論に参加し、経験を生かし、社会における障害のある女性や子どもに対する暴力を防止するための方法を見つけることが求められます。

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ワークショップの目的

障害のある女性と女児に対するあらゆる形態の暴力に対する、予防的介入の確立、対応力の向上、質の高いサービスへのアクセスの改善、協力、そして多部門間の連携について

参加者が学ぶこと: 適切で質の高いサービスを提し、障害のある女性と少女のさまざまなニーズに対応するために円滑化を図ること。

ジェンダーに関連した暴力について

思春期の若者たちは、性的権利、男女平等、性的関係を含む人権を尊重し、適切な行動を取ってジェンダーの平等と非暴力を構築するための知識と技術を身につけつつあります。

参加者全員は、それぞれの部署で知識を広め、障害者の権利の保護および促進に関する法律、および仁川国際戦略、障害者に関する国家戦略計画 2019-2023に示されているように、障害のある女性と少女に対する暴力防止への関心とコミットメントを高めます。

障害を持つ女性と女児に対する暴力は、予防介入の強化、対応の改善、質の高いサービスへのアクセスの改善、多分野にわたる協力を通じて軽減されます。

主な戦略は次の3つです。:

戦略1:法的保護と多分野にわたるサービス

戦略2:教育と障害のある若者

戦略3:予防と管理

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障害とは、身体的または精神的な障害を指し、暴力とは、個人の身体的や精神的な健康に影響を与えるあらゆる行為を指します。男女平等とは、女性と子供に対する暴力の根絶、女性と子供に対するあらゆる差別の撤廃に関する条約の実施、そして労働省における女性の雇用率5%への引き上げです。

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暴力の実例や原因について

参加者に、それぞれの部門で見受けられる暴力について発表してもらいました。

・コンポンチュナン州の第一副長官Phan Samphors氏

暴力は、身体的、精神的、性的、経済的暴力等に分類できる。身体的暴力とは、平手打ち、蹴り、打撲、骨折などの身体的な暴力のこと。心理的暴力とは、差別、侮辱、無礼、セクシャルハラスメント、強要、経済的強迫、生計手段の喪失、お金を搾取すること。

・コンポンチュナン州計画局のYin Chenda氏

女性の能力開発への参加を促すなど、様々な研修コースにジェンダーを組み込むことを計画している。勇気を出し、自信を高め、情報を読み解く力をつけてほしい。女性や少女に対する暴力は、母親の再婚相手の父親に関連している例があった。継父が知的障害を持つ継子を殴ったりし、生活のために物乞いをさせていた例もある。

・コンポンチュナン省女性局副局長のPhin Phalla氏

夫から身体的虐待を受けている人々がいた。精神的暴力では、夫が妻を家から締め出したり、お酒を飲んで夜遅くまで友人と会うこと、金を使いすぎることが見受けられた。経済的暴力では、家計の管理は夫がし、女性が何かに使いたいというと、それに文句を言う。性的暴力では、女性が体調不良であったり、産後間もないにも関わらず夫が性行為を求めていたことがあった。

・コンポンチュナン州警察代表のToch Horn氏

過去にアルコールによって引き起こされた女性や少女に対するレイプをよく見た。

・コンポンチュナン州Pi Thnou孤児院院長のChhit Sothea

孤児院に物乞いに来る子どもは、親に捨てられているケースが多い。また、他人と暮らしている子どもは殴られ意識を失うまで働かされていた。ある孤児は8歳のときに従兄弟に強姦された上に、母親に捨てられたため、政府が彼をセンターに預けた。両親や親戚たちが子どもに学ぶ機会を与えず、働くことを強制する状況も多く目にする。施設で暮らすほとんどの子供たちは、貧困、無知、アルコール、麻薬といったあらゆる種類の困難に苦しんでいた。そのため、彼らは孤児院からケアサービスを受けることになった。

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・コンポンチュナン州女性局代表のNeou Varen氏

暴力とは女性に対する心理的、性的暴力や身体的暴力、薬物やアルコールに関する意見の不一致、そして経済的暴力(夫が金銭を奪い、飲酒、薬物をする摂取すること)である。

・コンポンチュナン州社会局のSom Sileng氏

現在、自身の部署は多くの虐待を受けた子供たちの対応を支援している。働きに出ている妻に対し、フラストレーションを感じ、暴力をふるう夫もいた。

・Rom Srey Leakna氏

配偶者や子どもに対する暴力の原因はアルコール使用、薬物使用、無教養によるものだった。性的暴力では、父親から子供、兄弟が兄弟を強姦するなど、家族内のレイプのケースが見られた。経済的暴力は、生活費の渡し渋りがあった。

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・コンポンチュナン省情報局のUn Sinath氏

暴力は感情的なもので、批判や落胆、無関心、社会的格差によって起こっていた。性的虐待、わいせつな言葉や絵の使用、コンピューターにポルノ的な言葉を書き込むことも暴力にあたる。

・労働省代表の Chhim Nimol 氏

女性に対する信頼の欠如と関心の低さなどが原因と考えられる、職位や意思決定における女性への差別があった。女性がオフィスで男性よりも優れた成果を上げているときは、女性を励まし、年に一度の女性デーでは、資金提供等を通じて支援している。多くの問題があるが、女性協会の会長として、常に発生するすべての事柄に対し女性をサポートしている。

暴力と障害者

昼食をとった後、午後1時にインターン、青年ボランティアが徐々に会場へ到着しました。午後2時に各自のテーブルに着席。

「障害を持つ女性や少女に対する暴力はどのような形で起こるのでしょうか?」という質問に答えていただきました。

また、参加者からこのプログラムに対するコメントをもらいました。

・コンポンチュナン省保健局代表のKhul Nithya氏

障害を持つ女性や少女に対する暴力、性的虐待、精神的苦痛、心理的暴力は、精神的トラウマにつながる。

・コンポンチュナン州教育局の代表Neou Nimol氏

身体的暴力(殴打)、精神的暴力(侮辱、性的虐待)、経済的支援を十分にしないこと、栄養失調、恐怖を与えることは、精神へ影響を及ぼす。

・Chhim Nimol氏

障害を持つ女性や少女に対する侮辱、支援の欠如、権利の剥奪、社会参加させないことも暴力にあたる。権利や表現することを封じ、知識を得たりスキルを学ぶ機会を与えないこともまた暴力である。また、医療サービスへのアクセスを剥奪することも暴力であり、各機関、補償機関の中には障害者のためのアクセシブルな設備について考慮していない施設があります。障害を持つ女性や少女を失望させることは社会の悲劇です。

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州および地区レベルでの関連部門、サービス提供者、市民社会間の調整と連絡が必要不可欠です。施設ではしばしば暴力事件に遭遇し、被害者には正義を見いだすために法的な助けを求めるよう指導してきました。被害者を守るため、彼らの居場所については情報を表に出すことはありません。教育は義務です。最も重要なのは、幼い頃から教育を受け、薬物やアルコールに頼ることなく、自分自身を守り、暴力を予防する方法を知ることがです。勉強は心の面でも影響を与えます。

・Khul Nithya氏

施設ではレイプの被害者の権利の確保、被害者のケアをしている。精神的なトラウマを抱えている彼らを励まし、健康に気を配るよう保護者に説明しています。

・Chhit Sothea氏

自分の地区には虐待を受け、親に捨てられた被害者の子供が 1 人います。障害を負い、親に捨てられたのです。こういった問題を抱える彼らを私たちのセンターに受け入れて、アルコールと薬物のことを忘れさせるために、教育訓練とスポーツを行うことにしました。彼らは年頃なので注意深く接しなければなりません。何かが起これば、損失でしかありません。より明確に理解できるように導く必要があります。

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国家障害者戦略計画 2019~2023

・Chuon Lay氏(SAORIのインターン生)

「国家障害者戦略計画2019~2023」はカンボジア王国政府の障害者に対する高い責任感が表れています。Samdech Akka Moha Sena Padei Techo Hun Sen氏の配慮に感謝します。ビジョンは「障害者とその家族が質の高い生活を送り、権利と尊厳を尊重する社会に積極的に十分に参加し、平等に活動し、多部門の障害者環境と 7 つの開発ポイントを実現する」と定義されています。代表的なものは以下の通りです:ビジョンとミッション、目的、目標、戦略計画、戦略の方向性、男女平等の確保、手段。

障害者教育と法的保護および多分野にわたるサービス

〇暴力を防ぐさまざまな方法について

・Chhit Sothea氏

-あらゆる形態の暴力の原因と危険性を理解できるように教育する

-違法行為から生じる罰則を知らせる

-暴力につながる結果や危険性を示す

-センターで暮らす男の子と女の子の身体の成長、年齢の変化、自分自身を守る方法を理解できるように説明し、配慮する。

-暴力の原因として薬物やアルコールを使用することの問題点を説明する

-成長期の子どもたちのストレスを軽減するために、楽しみを与える。

-彼らを活動的にする。(収入を得て生計を立てること、農業活動や芸術)

〇若者や障害を持つ若者の間での暴力を防ぐ方法について

・Un Sinath氏

-あらゆる手段で障害者に対する暴力防止を促進する

-障害のある若者に対する暴力を防止し、法執行を強化す。

-あらゆる形態の暴力に関するワークショップや研修の開催

社会的弱者である青少年に対し介入し、安全を守ることができる方法や手段、についてのオリエンテーションを行う

-教育や宗教活動を通じて暴力に対する認識を向上させる

〇若者や障害を持つ若者の間での暴力を防ぐために

・Khul Nithya氏

-小学校から中学校までのカリキュラムに組み込む文書を準備する(特に地方レベルにおいて)

国レベルから地方レベルまで、定期的な会議、フォーラム、トレーニングコース、ワークショップを通じて意識を高める。

-現地での監視を奨励する(村、地区を通じた能力開発)

-コミュニケーションを増やし、上記の活動を促進するための寄付金源を模索する準備をする

-目標を達成するための活動を実施、戦略計画を策定する

-作業委員会を組織し、数千の機関に届く活動を承認する。

〇障害を持つ若者に対する暴力防止について

・Yin Chenda氏

-身体的、精神的、経済的暴力の影響について教育する

障害者に対する暴力と差別について教室での教育に組み込む

地方自治体に働きかけ、小村集会や家庭を通じて地元へのアウトリーチを強化する

-さまざまな研修コースに参加する勇気を持たせる

-私たちの文化や伝統について説明する(何を避け、何を受け入れるべきか)

・Chey Sethary氏

-教育システムを通じて、青少年や障害のある青少年に暴力に関する法律を普及させる

-青少年と障害に対する暴力の予防と対応について、ソーシャルメディアを用いて共有する

-十分な心理的支援と社会サービスを確保する。

-暴力の被害者の特定のニーズに対応するサービスを改善する。

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・Nou Nimol氏

-障害のある若者の促進に関するプログラムを高等教育の一般教育カリキュラムに統合し、障害者のための青少年クラブ、芸術・スポーツクラブを設立する

-瞑想プログラムをカリキュラムに組み込み、若者の生活を促進し、環境活動について教育する

-若者の規律、道徳、倫理、公平性を強化する

-幼稚園への特別入学を促進し、少なくとも9年生までは教育を受けさせる

-若者のための職業訓練を行う

・Nou Varen'sremarks氏

女性、子ども、障害者などの弱い立場にある人々への暴力の予防と、保護に関する情報を広めるための対策を講じる必要があります。村、コミューン、地区に法律を理解し、障害者を保護し、奨励します。

-非暴力教育は、家庭内のみではなく幼稚園から高等教育機関まで行う必要がある

-障害者の困難を人々が理解できるように、法律をコミュニティに広める

-障害者に、あらゆる活動に参加する機会を与える

-彼らが問題に遭遇した場合、関係者はタイムリーに解決する必要がある

-勇気を持つ能力を養い、彼らに法律を理解させ、悪いことをしないよう導く

・Toch Horn氏

-テレビ、Facebook等を用いて、法律を学校や地域社会に広める

・Rom Srey Leakena氏

-犯した法律とその処罰を、ユニット内のミーティングを通じて地区ネットワークに広める。

-問題があった場合、公正な裁きを与える。

・Chhim Nimol氏

-最新情報を得るためのネットワークを形成する

法的な情報を受け取るためには、コミュニティとして組織化されていなければならない

-彼らの障害についてできる限り注意を払う。

〇障害のある女性と少女に対する暴力事例に関する調査プロジェクト

SAORIは、暴力の影響について研究をした後、2022年に「障害を持つ女性と少女に対する暴力事件の調査プロジェクト」というプログラムを立ち上げ、関連するさまざまな部門についてさらに学ぶ予定です。このプロジェクトが、コンポンチュナン州に住む、障害を持つ女性と少女たちの相互利益となることを願っています。

今回のプログラムについていくつか参加者に質問をしてみました。

質問1:この短いワークショッププログラムで、どのような知識と興味を得ましたか?

・コンポンチュナン州情報局代表Un Sinath氏

障害者戦略計画2019-2023を理解し、障害のある女性と子どもの価値について改めて学んだ。ワークショップで障害のある子どもたちと分かち合い、暴力と男女平等に関する知識を得ることができました。関係部署から、女性や子どもに対する暴力への対策について共有してもらったことで、彼女たちに対する暴力に関連する多くの情報を収集できた。これからも知識を増やし、所属機関や社会事業の運営者の能力を高め、社会、家族、仕事、そして私たちの社会全体でよりよく働くための能力を強化し、促進します。

暴力を防ぐ方法についても理解することができたので、彼女たちに起こった出来事について、内容を理解した上で解決策を提供したい。また、障害者保護法を熟知し、サービスへのアクセス、平等、公平性、機会について影響を受けている障害のある女性と少女たちの役割に焦点を当てているたSAORIに非常に興味を持ちました。

障害のある女性と子どもに対する暴力を防ぐ方法についても理解できた。障害のある女性と子どもに起こる他のケースに関連して、研修の内容を用いた上で解決策を提供したい。家族と社会に対する暴力がもたらす結果を理解し、障害のある女性と少女に対する暴力についての知識を得ることができた。このワークショップでは、女性と障害のある少女に対する暴力を防ぐ方法と、障害者の生活の質について理解を深めることができました。関係当局からのサポートもあると知ることもできた。

質問2:講演者の説明やプレゼンテーションをどのように理解しましたか?

・コンポンチュナン州計画局代表Yin Chenda氏

-説明とプレゼンテーションは適切で、よくコミュニケーションがとれており、詳細な情報を得ることができた。

-良い態度を持ち、お互いを尊重し、お互いを大切にしなければいけない。

-ホスピタリティと手法の両立が上手。

-講演者のプレゼンテーションをうまく調整し、あらゆる形態の暴力を詳細に説明し、身体的、感情的という主要な暴力に対する回避について説明していた。

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〇まとめとして、SAORI事務局長Um Amraroth氏は、このワークショップは、予防、より良い対応、アクセスの向上を通じて、あらゆる形態の障害のある女性と女児に対する暴力を減らすことを目的としていると述べました。質の高いサービスと協力は、多部門の介入と調整を強化します。障害のある女性と女児、ジェンダーに基づく暴力のすべての被害者のさまざまなニーズに応えていく。

幹部会の意見

2021年11月11日木曜日の午後、コンポンチュナン州で「障害のある女性と女児に対する暴力の防止」に関するワークショップの閉会式が、ロク・チュムテアヴ・トン・ナリ氏によって主宰されました。「障害のある女性と女児」に関するワークショップは、SAORI周辺の関連部門や部署の参加を得て、州議会議員で女性と子ども諮問委員会の委員長であるLok Chumteav Tong Nary氏の司会のもと閉会されました。障害のある女性と女児に対する暴力の防止に関するワークショップは、2021年11月10日と11日の2日間にわたって開催されました。

Tong Nary氏は本日のワークショップを締めくくり、「障害を持つ女性と少女に対する暴力の防止」に関するワークショップは非常に重要であり、関係構築に関する知識とスキルを提供する機会であった。ジェンダー平等、平等、非暴力は、態度と行動を変え、障害のある女性と少女に対する精神的、肉体的な暴力をすべて停止します。」と述べました。また、ワークショップを通じて、すべての人々に、家族、コミュニティ、社会で平等、公平、幸福な生活を送るために、脆弱で弱く、障害を持つ女性と少女に対する暴力を防止するための協力が必要だと呼びかけました。

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閉会式には、州議会議員で女性児童諮問委員会の委員長であるTong Nary氏、SAORIの事務局長であるUm Amraroth氏が出席し、以下の内容についての講演も行われました。

-配偶者、子供、扶養家族が同じ屋根の下で家族として暮らすこと。生活、身体の健全性への影響。

-拷問、その他の残酷、非人道的、または品位を傷つける扱いや処罰

-女性の地位向上

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ワークショップの成果

ジェンダー作業部会や関連機関、司法省、労働職業訓練省、女性省、教育・青少年・スポーツ省、保健計画省、社会省、州警察長官、州憲兵隊、関連パートナー、市民社会組織、そしてSAORIなど、主要な関係者は、女性に対する暴力の被害者に質の高い必須サービスを提供する能力を持っています。

1. 予防的介入は、内部および外部の両方で、青少年および若者に対して実施される。

2. システム内外で研修を受けた若者の数(15~25歳)。

性的権利、男女平等、快適なコミュニケーションに関する知識、態度、実践について、内部および外部の参加者間で積極的な交流が行われる。

性的権利、男女平等、快適なコミュニケーションに関する知識、態度、実践について、社内外の参加者が積極的に交流する。

3. 若者、家族、子供、地域社会、職場に対する教育を含む一次予防のメッセージと戦略が確立され、普及される。

4. あらゆる形態の女性に対する暴力を防止するための調整メカニズムが整備され、防止戦略の計画と実施に役立てられている。

水と衛生における男女平等 障害を持つ女性と少女のための「水と衛生における男女平等」ワークショップ (SAORI) ウォーターエイド主催、オンラインとソバンナプーム ホテルで 2 日間開催。全体目標: 女性と障害者 (脆弱な人々、水と衛生分野の意思決定における女性) の水と衛生分野へのジェンダー参加を増やす。親密なパートナーによる暴力 (家庭内暴力) は減少しています。出典: カンボジア人口保健調査 (CDHS) は、CDHS の女性の健康に関する研究と経験の手法を取り入れます。カンボジア人はますます、女性と子供に対する暴力に不満を抱いています (出典: カンボジア人口保健調査)。そして衛生を改善します。

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期待される成果

このワークショップの後、私たちは、あらゆる形態の女性と女児に対する暴力を予防および防止するためのプロセス/メカニズムを学んでいきたいと考えています。予防戦略を計画し、実施するためのプロセスがあります。リスクが高く脆弱な女性も含めた予防のための包括的な調整プロセスが開発されました。障害者は、日常生活の基本的なニーズを満たす清潔な水と衛生設備、特にトイレの供給を理解しています。

-計画に含まれる実施と取り組みを支援するため、すべての関連機関は障害者と高齢者向けの給水と衛生に関するガイドラインの実施への参加に関心と取り組みを強めます。(障害者の権利の保護と促進に関する法律および障害者の権利に関する条約に準拠するための農村給水と衛生に関する国家戦略)

コンポン・チュナン・サンカットはコミュニティにおける暴力の防止に細心の注意を払っており、SAORIとのワークショップに参加した後、Phan Samphors氏はコミュニティにおける暴力の処罰のプロパガンダを埋め込んだ横断幕を手にしました。

コンポン・チュナン・サンカット・ホールで発表する教師。
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8. 課題

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9. 解決策と経験

トレーニングプロセスに困難、損失、障害をもたらしたコロナ危機にもかかわらず、サオリは電話、ラップトップを通じた会議を通して、デジタルコミュニケーションを活用する革新的な方法を絶えず模索し続けています。Googleフォームで申し込みフォームに記入し、外務省の専門職員からソーシャルネットワークを通じてライブインタビューを受けたのは今回が初めてです。その後、私たちは地方やプノンペンの他の女性起業家とともに「デジタル知識と金融」コースに登録できる候補者として合格しました。

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Now-Us Ward Cambodia I

ソーシャルメディアの共有を通じて、サオリはプノンペンのImapct Hubが主催し、多数のNGOや非公式団体の参加を得てVoice Cambodiaが支援する「Now-Us Award」に出場しました。カンボジアで10名が応募、面接、3週間のトレーニング、厳しい競争を経て2位を獲得し、賞金15,000ドル(1万5千米ドル)を獲得し、プロジェクトを実施します。「ジェンダー平等と障害のある女性の能力促進」と名付けられたこのプロジェクトは、コンポンチュナン州のSAORIで実施されます。ジェンダー平等は、公平な開発を促進する上で重要な要素であり続けています。ジェンダーの分野で障害のある女性を支援します。

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(システムを用いて直接インタビュー)
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(システムを活用した3週間の研修活動)
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(SUM システムによる決勝)
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(SAORIが2位を獲得)
写真9-8 メディアは情報を広めるために重要です。職業訓練を継続するための物資、資金、技術支援を求める地元および海外の慈善家に情報を広めるのを手伝ってくれたライフニュースエンターテインメントに感謝します。

コロナ危機の間、サオリは地域の障害を持つ女性たちを訪問し、そこで生じる困難や解決策についてさらに詳しく調べました。さらに、私たちは地域の障害を持つ人々のリストの作成を手伝いました。SAORIの近くに住む人々はコロナワクチンを接種していませんでしたが、彼らは問題に立ち向かうインセンティブに同意しました。

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文化開発協力センター

SAORIは2004年に設立されたコミュニティ文化開発センター(CCCD)の所長であるMok Augustine氏と連絡を取り合ってきました。貧困層のための機関でその使命は、コミュニティ文化の発展を促進し、実施することです。特に、グローバリゼーションの波に直面している障害者、移民労働者、少数民族の文化的多様性を促進します。2006年11月、CCCDは香港登録慈善団体となり、CCCDへの寄付は税控除の対象となりました。さらに、CCCDは、コミュニティ文化の発展を促進するために1990年代に設立されたアジア人民祭典協会と戦略的に提携しています。文化開発協力センターは、Mok Augustine氏を所長として2004年に設立されました。たとえばエンパワーメントできる文化活動を通じて、コミュニティ文化を促進および発展させることを目的とし使命を実行しています。

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CCCD の代表であるMok Augustine氏は、香港でのSAORI Mini HIROBAの設立にあたり、大阪の日本のSAORI HIROBAと連絡を取りました。アジア諸国もますます重要になっています。CCCD から連絡を受け、Saoriは初の Saori 織りワークショップに参加し、392.41 ドルで香港で展示するために注文を受けています。これアジアの障害者向けの他の製品と一緒に販売される予定です。

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(2次注文)
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私たちが直面した困難は、障がいのある人たちがさをり製品を生産することはできるものの、この織機を操作するための高品質で美しい糸を持っていないことです。香港での展示会に間に合うように、2021年11月初旬にCCCDの注文に応じて織りを開始しなければなりませんでしたが、糸を注文するために1,000ドルが必要でした。

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国際記者会議

2日間の国際記者会議では、とても有意義な議論が行われました。まず伝染病がどのようにして孤独をもたらしたか、そして次に、国際関係や協力を構築するためにインターネットなどの現代技術がどのように反映され、利用されているかについて話しました。アーティストとしての私たち自身と、資本主義下での富の多様性とグローバル化に苦しむ人々との団結へのコミットメントを再確認しました。記憶にコミットし、創造性を通じてより良い世界を想像すると述べました。また、芸術や教育だけでなく、レジリエンスとメンタルヘルスの実現を促進するために、ITや非IT関連の技術を学ぶ必要性についても話し合いました。私たちを定義する新たな共通項について話し合いました。それは、持続可能な世界に向かって進み、停滞した経済成長への懐疑論や、最初の伝染病の流行以来私たちを悩ませてきた搾取を拒否しなければならないということです。伝染病が私たち全員が夢見ていた、より良い世界や希望から私たちを遠ざけてしまった。自分たちを前進させる方法についての知識も共有しました。これは、SAORIにとって初の国際講演者となる初めての機会となりました。。

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成果

新型コロナウイルス感染症危機の壊滅的な打撃の後、障害を持つ人々は再び織り手やデザイナーとして働き始めることができるようになるでしょう。彼らは自分のスキルを段階的に開発し、高品質の製品を制作することで評判を高めることができます。障がい者を国内レベルから国際レベルへ。さらに、CCCDや世界の他の国々との関係を強化します。私たちは、さをり織り職人の人材育成を通じて社会参加を促し、貧困の緩和につなげていくことができると確信しています。織りの技術、あらゆる分野からの支援、トレーニングのプロセスを用いて、より多くの障害者の参加を促すために活動を続けていきます。Mok Augustine CCCDが支援するさをり製品の写真を投稿していただきありがとうございます。現在SAORI Mini HIROBAでさをり製品の展示会が開催されています。障がい者の手工芸品が国際舞台に登場するのを見て、私たちはとても興奮し、誇りに思っています。私たちはみんなで、品質と価値をさらに高めるために努力します。そして貴重で重要なコミュニケーションに感謝します。

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10. 地域支援と国際交流

SAORIは、コンポンチュナンのhnom Neang Kangri協会において、カンボジア運営調整委員会とコンポンチュナン州NGO調整ネットワーク第2フェーズ「民主的かつ持続可能な開発のための市民社会の強化」の公式調印委員会に参加しました。

写真10-1 新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、SAORIは外部からの支援を80%近く受けられず、危機的な状況に陥っていることをお知らせします。私たちは家族や地域社会の収入を増やすために職業収入を提供しています。糸や織りの材料を買うのに必要な金額は5,000ドルです。地元や海外の人々、慈善家に支援を呼びかけたいと思います。シェアをお願いします。最大限の敬意と感謝を込めて。
写真10-2 SAORIは、カンボジア協力委員会とコンポンチュナン州NGO調整ネットワークの公式調印式に出席しました。フェーズ2:カンボジアの民主的かつ持続可能な開発のための市民社会の強化、hnom Neang Kangri協会にて。
コンポンチュナン孤児院では、コンポンチュナン州2 Thnou Historical Resortにある2 Thnou孤児院の理事長Chhit Sontha氏と面会し、手織りを通じた障害者の職業訓練の機会、可能性、その他の協力活動について相談しました。孤児院はニューフェイスを新年に迎え、開発と新たな関係構築が見事に進展しました。 写真10-3
プノンペン障害者自立生活センターの視察

自立生活センター(PPCIL)は、2020年にコンポンチュナンで1年間の勤務を終えたスタッフを激励する年次ツアーを実施しました。このコンセプトを迎えるのは、SAORIにとって初めてのことでした。PPCILのワークショップには、さをりの手織り、資金調達、障害者向け製品の製造支援など、職業訓練に関するプレゼンテーションも含まれています。主要リゾートエリアを巡る1泊2日の旅: 1. ボートに乗って島を一周し、景色を眺め、トンレサップ湖の新鮮な空気を吸う。 2. 自然リゾート、滝、岩風呂、自然からの涼、森や山の美しさを眺め、話し合い、美味しい料理を食べる。 3.Andong Russey村を訪れて、鍋の作り方を学び、お土産や陶器を購入する。 4. 食事をしながら、プノン・ニアン・カン前の田んぼの景色を眺める。

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SAORI取締役会のメンバーでもある障害者地雷対策局副局長のNy Nhor氏には、継続的な支援、激励、コメントをいただき感謝申し上げます。

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新型コロナウイルス危機の間、SAORIは障害者への資金援助やクラマ織りの資材、そしてさまざまな製品の生産など、織りの工程を支援するための資金不足に直面しました。プノンペン自立生活センターの協力を得て、私たちは「さをり工芸品による障害者の生活水準の向上」と題するプロジェクト提案書を準備し、5,000ドルの資金を要請しました。

「自立生活センターぱあとなぁ」と「メインストリーム協会」

自立生活センターぱあとなぁ代表の地村貴士氏は、フォーカスシステムを通じて最初の会議を主催しました。

主なポイントは次のとおりです:「さをり工芸品による障害者の生活水準の向上」のプロジェクト実施期間は、2022年1月から5月までの5か月間。プロジェクトが完了した後、メインストリーム協会の廉田代表は、JICAに追加の支援を求める報告書を提出し、草の根助成金を申請する予定です。

プロジェクト完了後について:

1.プロジェクトが完了後、SAORIプロジェクトをどのように継続するか。

-事務局長は、知識、予算、資材の面でプロジェクトに貢献し続けます。さをり製品の販売収入は、十分ではないにしても、障がい者を支援することができます。

-潜在的な国内外の寄付者へのプロジェクト提案書を作成します。政府およびすべての関連機関の支援をアドボケートします。SAORI日本、タイ、アジアとのネットワークを強化し、国内外の市場を創出します。

2. 資金が確保できれば、SAORI 研修生全員が再度研修に参加できますか?

-ほとんどの研修生は予定通り職業訓練に参加でるようになります。

3. 2~3か月で資金が尽き、プロジェクトが完了した場合でも、従業員が全員一緒に働くということに同意できますか?

-従業員の50%は引き続きSAORIでボランティアとして働くことができます。

4. 5か月後にはすべての研修生が完全にスキルを習得できますか?

織物の学生は、これまで通り定期的に研修に参加している学生もいるので可能です。その結果、2022年のプロジェクト実施に向けて5,000ドル(5,000ドル)の助成金を受け取りました。

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障がい者への支援をさらに充実させるため、SAORIは今後も慈善家からの寄付を募っていきます。障がい者が訓練を継続できるよう、織り糸や織り道具の支援を積極的に提供していきます。

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車椅子をSAORI団体に寄付
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SAORIタイランドからSAORIへの織糸の寄贈

11. 戦略計画2022

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12. Keep in touch

Saoriと連絡を取り合う方法はたくさんあります。

  • Facebookページにアクセスしてソーシャルメディアを共有してください。
  • YouTubeでビデオを見て農業優秀会議に参加しましょう。
  • インターンシップやボランティアプログラムへ応募する。
  • さをり織り教室を通じて職業訓練プログラムへ参加する。
  • エキスパートになる:継続的織りインストラクター、プログラムオフィサー
  • べストプラクティスとリソースを共有する
  • ご提案や寄付については、電話、テレグラム、パック、電子メールでお問い合わせください。
  • 国内での成功と国際的な認知のためにあなたの成功を共有してください。

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13. 2021年度組織図

図13-1

14. グラフデータ

障害を持つ女性と少女に対する暴力の防止

グラフ14-1
グラフ14-2
グラフ14-3

Gender in Wash

グラフ14-4
グラフ14-5
グラフ14-6
グラフ14-7

2021年財務報告

グラフ14-8
グラフ14-9
グラフ14-10
グラフ14-11

謝辞

障がい者、保護者、当プログラムの受益者を代表して、SAORI は今年および過去の支援にご協力いただいたすべての寄付者に感謝の意を表します。物的および金銭的な支援により、Saori は受益者に有意義なサービスを提供することができます。ありがとうございます。

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