2014年12月 障害者の自立生活プロジェクト
理事会メンバー及びスタッフ間において、自立生活のコンセプトを共有するために集まりを開いています。事務所にいる間はよく自立生活のコンセプトと自立生活運動について、話し合います。しかし、今月は特に、この活動の拡大を目指しました。様々な場所を訪問して、たくさんのプログラムや研修に参加し、自立生活について共有しました。今月はアンジャナさんとRanjataさんがMyagdi地区(ポカラから78 KM)を訪問しました。
今年で23年目を迎える国際障害者の日には、ポカラで大きなデモを開催し、大成功を収めました。視覚・聴覚・肢体のあらゆる障害者が様々な団体から参加し、数百人で障害者にやさしい社会とバリアフリーを求めて行進しました。よりよいシステム・施策・憲法における権利と平等を求めて、強く声を挙げました。
数人のボランティアと自立生活協会の理事たちが、彼らの障害分野における貢献を称えて、プログラムの閉会式で表彰されました。
協会でボランティアをしているSarita Puriさんが、Global Collegiate Collageで介助者サービスについてのセッションを行いました。協会の理事と介助スタッフ、そしてボランティアが、60名ほどの学生と、介助者サービスについて話し合いました。Chet Prasad Adhikariさんは、何故介助者サービスが必要かという点について、オリエンテーションを行いました。Sudirさんは、自身の介助者としての経験を共有しました。Ranjataさんも同様に彼女自身の経験を話し、そして介助者となってからは、以前より責任感と同時に幸福感も強く感じるようになったことを伝えました。参加者はアクセシブルではない場所で実際に車いすを操作してみました。その時、人々は私たちを奇異の目でみていました。活動的なボランティアの1人のAshika Chandさんは、障害者運動のボランティア支援についてスピーチを行いました。学生たちは私たちの話を注意深く聞いていましたが、障害者問題について、あまりにも何も知らないように見えました。彼らに変化が見られるのは、少し時間がかかりそうだと感じました。
このごろは、介助者のおかげで、日々安心してパワフルに活動できていると感じています。何か、計画やプログラムを実行する際には、常に介助者を伴い、そして彼らは素晴らしい働きをしてくれます。また、学校や大学でのキャンペーンを行う際に、地方の障害者へ会いに行く際にも行動を共にしてくれます。彼らがより解除者としての知識と経験を備え成長してくれたことを嬉しく思っています。
Sudir さんが車いすの操作を教えているところ |
介助者とメンバー全員で新年のパーティーをしているところ |
あたりまえのことですが、事故やその他の理由で障害者になってしまうことは、とても苦しいことです。特に、10代で受傷してしまった場合は更なる痛みが伴います。ある日、1人の母親が協会に問い合わせをしてきました。私たちは彼女の家に招待されました。そこで、彼女の娘のGeetanjali Thapaさんに会いました。彼女は17歳で、2年前に木から落ちるという事故に遭い、脊髄を損傷してしまいました。Geetanjali さんは才能あふれる女の子で、勉強したいという強い情熱を持っていました。しかし彼女の住む町、Myagdi地区(ポカラから約78km)ではアクセシブルな学校や大学がありませんので、彼女と彼女の母親はポカラの借家に住んでいます。Geetanjaliさんはとても意気消沈しているように見えました。彼女はシャイで、あまり多くを語りませんでした。彼女の母親はとても協力的で、もしMyagdi地区にアクセシブルな学校があれば、実家に住むことができるのにと望んでいました。家族と離れ離れの暮らしを強いられていることが、気落ちの理由でした。ポカラには1階から3階までランプがある大学があります。協会メンバーのHitman Chantya さん、Chet Prasad Adhikari さん、Anjana KC さん、そして介助スタッフのRanjata Regmee さんとSudir Gauli さんは、彼女たちの家でそれらの問題を聞きました。
協会メンバーは、引き続きKaski地区行政事務所のアクセス問題について、フォローアップをしました。先月 Anjana さんは事務所を訪れ、要望を伝えました。12月に訪れた際には掲示板が設置されていました。私たちは職員に感謝を伝えました。同時に、未だアクセシブルなバスルームがないことについて、要求しました。職員は時間がかかるが、設置すると言いました。
ネパールの障害者の生活はとても大変です。良いサービスも受けられず、多くの限界に直面しています。大勢の障害者が自立生活をしたいと望んでいますが、その為にはバリアフリー環境や、自営業の充実、その他の良いシステムが不可欠です。それら多くの制約によって、多くのことが不可能となっています。今回私たちは、カスキ地区別荘事業の事務所を訪ねました。そこでは小規模ビジネスや職業訓練のために、貧しい人々へのローンや寄付をしています。私たちの協会も地方にありますので、ローンや寄付が得られれば収入創出プログラムを実施したいと考えました。しかし、障害者は更にチャンスが少ない状況にあります。事実、政府の事務所は全てアクセシブルではなく、訪問して、私たちの問題について話をすることができません。別荘事業事務所を訪ねた際、もし研修やその他のプログラムを実施した場合、私たち障害者は交通費や研修場所の確保などのコストが非常に高くつくこと、そして研修後に製品を売る市場がないなどの理由をあげました。よって投資したとしても失敗するだろうと考えました。私たちは、政府の支援プログラムの平等の権利を訴えました。現状障害者に対する支援を行っていないならば、障害者のための効果的なサービスや計画を作る必要があると要求しました。そして、計画の段階において、障害者の真のニーズと現状を理解するために、私たちと一緒に議論するよう提案しました。職員たちは、私たちの要求に肯定的で、障害者の問題に真剣に取り組んでくれそうだと思いました。
協会メンバーとボランティアが12月23日にポカラJanapriya Multiple College を訪問しました。協会メンバーたちは障害者としての自分の気持ちや、本当に望んでいること、人々からどんなふうに接されたいかなどを話しました。介助者のRajanta Regmi さんとSudhir Gauli さんは、介助者とはどのようなものか、そしてボランティアのAashika Chand さんはボランティア活動や、ボランティアと介助者の違いなどについて明確に説明しました。大学の卒業生で現在協会メンバーとなっているBharat Adhikari さんは、設備不足による学生時代の困難について共有しました。Bharat さんは、今問題は解決したが、未だアクセシブルなバスルームがないことをキャンパスチームに対して要求しました。学生と、学校関係者、教師、そして協会の代表団は効果的な交流を行いました。アシスタントキャンパスチーフのRajendra Poudel さんは、"私たちは障害の問題について無知で無関心でした。このイベントによって目を開かせてもらいました。"と語りました。
引き続き以下のような課題がある。
1月はアクションプランの実施に重点をおく。
12月の計画は全て実施することができました。ですが、もう少し少ない内容で、時間をかけて行えば、より効果的な内容になったと思いました。事務局長のHemさんがいなかったので、少し困難がありましたが、他の全員のメンバーが力を合わせました。今月は、私たちの問題がより知られることとなり、たくさんの人々が私たちのテレビ放映された場面や、ラジオのインタビューを聞いたり見たりしました。変化には時間がかかりますが、私たちの団結した力に希望を持っています。私たちが力を合わせて共通の課題に立ち向かえば、最終ゴールに到達できるでしょう。
ありがとうございました。
報告者:
アンジャナ・ケー・シー
会計・ネパール自立生活協会
ダスキン第14期生