Duskin Leadership Training in Japan

活動報告

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第13期生 リズワン & 第3期生 シャフィク & 第5期生アクマルの活動報告

Saaya Association Teamへの研修実施

日にち:2013年12月6日及び7日の2日間

主催:マイルストーン協会

会場:マイルストーンオフィス(ラホール)

参加者:Saaya Association 4名
ファシリテーター: シャフィク・ウル・ラフマン/リズワン・イジャズ/アクマル・ムハマッド/カムラン/サレーム

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マイルストーン協会がSaaya Association に対して研修を実施しました。2日間の研修では、自立生活及び電動車いす修理に関する知識について研修が行われました。マイルストーン協会はパキスタンに自立生活のコンセプトを伝え続けてきた実績を持ち、2001年にパキスタン初の自立生活センターとして設立され、パキスタン全土へILセンターを広げるプロモーションと支援を牽引してきました。そして障害者が誇りを持って自立生活を送れるよう支援してきました。シャフィクさんは、自立生活について、ILセンターの役割、そのサービス内容、エド・ロバーツ氏によって世界中に広められた自立生活の歴史などについて講義しました。

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自立生活の理念は障害者、特に重度障害者にとって彼らの生活に積極的な変化をもたらすものです。シャフィクさんは日本、アメリカ、韓国、タイなどの国から学んだ自身の経験を共有しました。自立生活がいかに障害者の生活を変えたか、いかにして権利、尊厳、社会における平等などを得るために闘ったかなど、その成果について語りました。マイルストーンによって自立生活がパキスタンにもたらせれて以来、多くの成功事例は障害分野の関係者を触発し、より多くのILセンター設立に寄与しました。

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マイルストーンは自立生活を長期に渡って推進し、そしてパキスタンの自助グループがそれぞれの地域においてCILを立ち上げる支援をしてきました。その際マイルストーンは重要な役割を果たし、エンパワーメントのソースとなりました。また様々な都市へ出向き、パキスタンにおける自立生活運動を強化するために、自助グループのスタッフに対して自立生活研修を実施したり、クロスディスアビリティの実現に必要な支援機器を提供したりしてきました。これらは全く誇張ではなく、パキスタンに自立生活のコンセプトがもたらされて以来の、社会のポジティブな変化と言えるでしょう。

障害者は家に隠され、役立たずな存在とされてしまっているという背景があるので、マイルストーンは特に障害者の移動(モビリティ)の確保に焦点を当ててきました。車いす、白杖、補聴器などの支援機器の提供、また、テキストメッセージを使って聴覚障害者がコミュニケーションを取れるように携帯電話の支給などを行ってきました。

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マイルストーンは過去、手動車いすの配布を行ってきましたが、現在は重度障害の社会参加のため電動車いすを提供するプロジェクトが企画されています。次のセッションでは、日本で研修を受けたマイルストーンのエキスパートによる、電動車いす修理の研修が実施されました。アクマルさんとカムランさんが修理の技術を伝え、電動車いすの使い方と様々なパーツの修理の仕方の練習をしました。

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この研修は、研修生にとって豊かな知識の新しい地平が開かれたと言えます。ドリルの使い方などの技術を身に付け、重度障害者の移動を確保し、権利ベースで、バリアフリーな全ての人のための共生社会を創り出すことにつながるでしょう。障害者の移動を確保することは、彼らを家から出し、コミュニティ参加を促す重要な要素です。この共生社会という夢は障害者運動によってもたらされるものです。障害者は最低限の生活は奪われ、社会参加の機会は制限されています。この研修は障害者の生活に関する問題や、権利ベースのバリアフリー及び全ての人のための共生社会について、参加者に気づきを与えるものでもありました。

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