今回のインタビューは、メイ・カン・チット・キンさん。
ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業の1期生として選ばれたメイ・カンさんは、現在は特定非営利活動法人ジャパンハートのミャンマー事務所のマネージャーとして働いています。現職に就きながらもミャンマー国内の障害者団体にも関わり、とてもエネルギーに満ちていました。研修終了後の帰国から約18年経った今、あらためてダスキンの研修を振り返ってもらいました。
A: 私が以前勤めていたミャンマー視覚障害者クリスチャンフェローシップ宛てに、ダスキンの応募要項が送られてきたのがきっかけでした。そしてその後、マレーシアでSabah点字図書館が運営する点字に関する研修に参加し、そこで日本点字図書館の田中徹二さんとお会いし、本プログラムのことを勧められて応募しました。
実は、来日する前、アメリカのオーバーブルック盲学校でコンピューターや機械支援機器を学ぶプログラムに参加していましたが、ダスキンのプログラムでは、障害と開発に関する政策を学べるということでとてもワクワクしました。
A: 日本人は勤勉という印象があります。そして日本のボランティア制度はとてもよく機能していて、様々な方法で効率的に人を活用していることにとても驚きました。
A: 私が今でも覚えていることは、自立生活の研修、日本ライトハウスでの録音図書制作、バリアフリーデザイン、アクセシビリティです。そして日本人は勤勉で親切。日本人が私にして下さったことを、今私がミャンマーの人たちに対して同じように行っています。
A: 2010年から特定非営利活動法人ジャパンハートのミャンマー事務所にて働いています。以前はコーディネーターとして日本人長期スタッフや訪問者のビザ査証関連の事務や視覚障害者の医療マッサージ事業のプロジェクト補佐を行っていましたが、去年7月からはミャンマー南部に位置するクンジャンゴン郡にいる子どもの教育支援のプロジェクトにも関わるようになり、マネージャーとして働いています。
A: 日本滞在中私は素晴らしい研修を通して様々な良いことを学び、そして美味しい健康的な食事をとることが出来ました。日本での経験は全て良かったので、自国に戻った後、日本で学んだことをミャンマーの他の障害者のために活かさなければいけないと思いました。
なので、私は現職であるジャパンハート以外に、様々な障害者団体に関わってきました。例えば、ミャンマー障害者連盟の前身であるミャンマー障害者協会に関わったことがあり、2010年から2017年まではミャンマー視覚障害者協会に、そして去年からはミャンマー盲人協会傘下のマッサージ委員会設立に向け取り組んでいます。
ダスキンの研修は今でも私を支えてくれています。もっと言うと、私だけなく、ミャンマーにいる障害のある仲間たちもです。私は私一人ではなく、皆で一緒に成長し合っています。現に、ミャンマーにはMILI(Myanmar Independent Living Initiative: ミャンマー自立生活イニシアティブ)という障害者団体がありますが、ここはダスキンの卒業生であるアウンコーさん、ソウさん、ソーモーさん、そして私が一緒に設立しました。現在は、私は非常勤としてですが、彼ら3人は常勤として精力的に関わっています。
A: 日本に来たいと思う応募者が沢山いると思いますが、研修生として選ばれる人はほんの一握りです。もし選ばれたら、自分の目標に向かって日本で一生懸命頑張って下さい。