Duskin Leadership Training in Japan

最終レポート

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ジョン・フンキのファイナルレポート

障害者の自立および社会参加をメインテーマとして - 日本での特別な経験

テーマ
  1. 日本での障害者の自立方法
  2. インターネット技術
  3. 水泳(新しい世界へのチャレンジ)
  4. これからのことについて
  5. 研修のまとめ
1.研修での内容

日本で障害者の自立方法

ジョン・フンキ

約7ヶ月間の個人研修の間に二種類の障害者世界を経験しました。

そのひとつは太陽の家に代表される典型的な自立の世界。仕事をして、経済的な自立の基盤の上で自立すること。でも、今のところ、その方法はとても難しい問題に直面しています。仕事をくれる企業の認識不足で、その施設で働く障害者は自分に合わない仕事をやっているし、更にその施設で働く人の重度障害者化で仕事の効率が低くなって、企業からなかなか仕事がもらえない悪循環が繰り返されています。それで一般社会とは別に、彼らだけのマイナー社会になってしまっている感じです。

もうひとつはもっと人間の基本的な生存権を強調する世界。

ヒューマンケアやCILなどの世界ですが、仕事ができなくても(収入がもらえなくても)障害者は自立生活をする権利があるという考え方です。金額も私なら東京で、7~8万円の基本年金がでもらえるし、一人暮らしの場合は15万円以上もらえます。しかしお金の管理などの単純なことが分からない障害者の自立を手伝うことはなかなか難しいらしいです。それから今の自立生活というものを障害者全般に広けることは無理がありそうです。今年4月から始まる日本の新しい福祉制度を考えると、それは間違いないと思います。

2.インターネット技術

これからの社会ではインターネットや電子メールが必要ですし、それを使えば障害者も社会参加しやすいと思います。まず、太陽の家でホームページの作り方として、HTMLファイルの作り方、ILLUSTRATOR、PHOTOSHOP、JAVAなどのやり方を研修しました。そしてリハ協の方で、ノーマネットに載せるHTMLファイルを作る実習をしました。そして今度の研修で障害者のためのいろいろな情報技術との出会いができました。視覚障害者専用のウェブブラウザや聴覚障害者のためのVODシステムそしてDAISYプロジェクトがそのものです。残念ながらいろいろな理由で学ぶことはできなかったのですが、国に戻ってからでも学びたいです。

3.水泳(新しいことへのチャレンジ)

障害者のリーダーになるためには関係がないかもしれませんけど、ひとつのチャレンジとして前はできなかった水泳を選びました。これまで頭を使うチャレンジはよくしましたけど、身体を使うことにチャレンジした機会はあまりなかったからです。太陽の家では私の担当者が私に水泳を教えることを放棄しました。しかし東京に戻ってから一生懸命に水泳をやりました。そして約3週間かかって、背泳ぎで25m泳げるようになりました。初めて25m泳げるようになったときの「やった」という気持ちをそのまま持って、いろいろな活動をしたいと思います。

4.これからのことについて(アクションプラン)

私は障害者が一人の人間として社会で働くこと、いわゆる自立について考えています。しかし日本でもまだ障害者が一人の社会人として生きていける環境にまでは行っていない感じです。しかし最近のシンポジウムによると、それは日本だけではなく、イギリスなどの場合も同じだそうです。それでは、何が問題なのか。

とりあえず、私は「障害者の教育水準」が問題の出発点だと思います。太陽の家で聞いた通りに、仕事をする準備をちゃんとしなかった人は良い仕事がもらえません。そして自立生活をするのにも「自分が選択・決定すること」がポイントなので、賢明な判断ができるような教育が必要だと思います。だから、とりあえず、私は障害者の教育の問題に力を入れたいと思います。講演や新聞の記事などを利用して、障害を持っている子供に教育のチャンスを放棄しないように親たちを説得したいと思います。

それからできるだけ普通の学校で勉強する意欲を呼び覚ましたいと思います。

それからその子たちが大人になる10~20年後は彼らが社会で仕事ができる(自立できる)環境を作りたいです。でも障害者のための工場や会社は作りません。障害者のための工場および会社は社会参加するのにもうひとつのバリアになってしまうと思います。今度の研修で感じたことは、「単純に会社からもらった仕事では自立は難しい」ということです。10~20年後には、大人になった彼らと社会参加(仕事)への方法について考えたいです。ちゃんと準備した彼らは社会を変えることができると思います。もちろん今の話が障害のあるみなさんをカバーできるとは思いません。しかし国がサービスしなければならない障害者を少なくして、本当に必要な人に高いレベルのサービスをするのには効果があると思います。でも私が直接これから障害者のためにどんな活動するかについて詳しいことはまだ分かりません。まず、いまのところでは社会で自立したロールモデルとして頑張りたいと思います。これまで私が良く聞いた言葉である「障害者が勉強して何をするの?」を無くすために。

そしてアジア・太平洋ダスキン研修の第1期生として、組織を作りたいです。約1年間、友達になった研修生たちとの連絡と更に各国々にいる障害者たちの交流のために必要だと思います。その組織がうまくできると、10年後になったら世界の国々がバリアフリーになるようにプレッシャーをかける活動ができると思います。このことはインターネットや電子メールなどでもっとうまくできると思います。コミュニケーションの手段としてインターネットはとても魅力のあるものです。先ず韓国の脳性麻痺福祉会(脳性麻痺協会)のホームページを作って、障害者本人および障害児の親の相談や障害者たちのコミュニケーションなどの場として利用したいと思います。うまくできればいろいろな団体や組織がホームページを作るのも手伝いたいです。外国のダスキン研修生たちとの交流も電子メールなどのインターネット技術を使って続けます。

5.研修のまとめ

私は韓国の障害者問題を解決するためにこの研修に参加しました。でも問題の解決方法はなかなか見つからなくて、逆にこれから考えなければならない宿題をたくさん持って国に帰ることになってしまいました。しかし日本に来て、このような難しい問題をいっしょに考えていっしょに答えを探す仲間はたくさん見つけることができました。日本で作った友達・仲間たちとこれからいろいろなことについて話したいと思います。本当の勉強はこれからです。

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