Duskin Leadership Training in Japan

最終レポート

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パク・チャノのファイナルレポート

研修の目標

私は日本に研修に来る前に韓国での障害運動と仕事にひどく疲れていた。私は休みたかった。そして続けて運動する為に新しい力を準備したかった。だから以下の四つの研修の目標を持って来た。

  1. 日本の障害者自立生活センターで施行されているピア・カウンセリングを韓国でも実施することができるように、ピア・カウンセリングの技法とピアカウンセラーとしての姿勢を習ってピア・カウンセリングのリーダーになる。
  2. 日本の自立生活センターで施行されている色々なサービスとセンターの運営技法を習う。
  3. 日本障害者運動リーダーのリーダーシップと組織の運営技法を習う。
  4. 日本社会で健常者の障害者についての態度と障害者の文化を習う。

研修過程

私の研修は自立生活センターを中心に進行した。また私の研修のいちばん大きな特徴は 自立生活センターで長く研修しながら同時にその間短い期間に多くの地域の色々なセンターを見学したことである。これは私の研修のいちばん大きな目的の実現のためにピア・カウンセリングを一ヶ所で集中的に習う為である。また短い期間ではあるが, 多くの所の障害者関連施設を見回りながらそれぞれの地域の環境による運営の長所と短所を分析したりする為である。

1. 日本語の研修

日本語の研修は色々物足りないことが残る。研修の中でいちばん重要な日本語を一生懸命に勉強しなかったという後悔がある。戸山サンライズの生活は息苦しくて自由ではなかった。 私は戸山サンライズが障害者施設みたいなので良くないと思う。けれども, 週1回スタジオIL文京でボランティアをしたことは記憶に残る。

2. ヒューマンケア協会I

初めヒューマンケア協会での研修は、私の日本語が下手なので講座の内容を理解するのに 困難があった。私の重要な研修の目的であるピア・カウンセリングの理解が難しかった。 けれども、中原さんや、秋山さんや、塚田さんなどは一単語一単語を教えてくれながらゆっくり私にピア・カウンセリングを教えてくれた。このようにゆっくりピア・カウンセリングを習う過程でたくさんのことを考えることができた。

重度の障害者や教育を受けることができない障害者に、日本のリーダーはこのように 説明して障害者当事者も自分のペースに合わせて勉強し自立生活を準備するということを 肌で感じることができた。つまり、ピア・カウンセリングは障害者が自分自身の力を認識する過程であった。

日本語が下手で日本の生活と文化に適応しなければならない私もゆっくり私の力を 発見することができた。

3. DPI日本会議

ここの研修はDPI日本会議の紹介と事業にくらべて外部の見学がたくさんあった。またDPIの世界大会の準備とワールドカップ競技場のバリアフリーチェックもすることができた。

4. ヒューマンネットワーク・熊本

ヒューマンネットワーク・熊本では地域の小さい都市で自立生活センターの運営を見ることができた。東京の支援より少ない支援の中で障害者たちが難しいが自立生活を進行することを見ながら、日本の中の地域差を感じた。

5. 沖縄県自立生活センターイルカ

沖縄県自立生活センターイルカは日本の全国でいちばん南にある島にあった。ここは バスを中心に公共交通が成り立つが、県の財政が厳しくて東京の中古バスを買って運営すると言う。そのため今東京のノンテップバスがここまで来るのにはこれから数年後東京のバスが古くなって廃棄するときであると言う。これが沖繩の障害者福祉の水準の一面で あった。けれども、沖繩の障害者たちは自分の環境を変えるために一生懸命に運動していた。

6. 滋賀県CIL湖北

典型的な田舎の滋賀県で自立生活センターは、作業所やグループホームなどが中心に 運営されていた。また介助者が絶対的に足りなく、公共交通がない田舎で移動サービスが 介助サービスより重要に思われていた。また、差別防止ワークショップの運営と技術も習った。

7. 兵庫県西宮市メインストリーム協会

楽しみながら障害者たちが地域で自立生活をしていた。また、ゆっくりであるが、面白く働いていることは私に小さい衝撃をあたえた。いつも悲壮に障害者運動をして緊張の中で働いてきた私にこれからどのように運動して働かなければならないのかを悩ませる良い 機会であった。また私と似た軽度障害者が自立生活センターである役割を果たさなければならないかも知れないことを兼田さんを通じて習うことができた。

8. AJU自立の家

社会福祉法人が障害者運動するということを韓国では理解しにくかった。AJU自立の家は 施設であるが、自立生活理念を中心に運営している。例えば一生面倒を見てくれる他の施設とは違って、4年間だけ施設を利用した障害者が自立生活を始めることができるようにしていた。名古屋のこの施設では、東京の介助サービスにくらべ時間が短いが、障害者自身がゆっくり時間をかけて自立生活を準備できるようにしている。AJU自立の家の運営は韓国の正立会館で働く私にとても教訓になった。

AJU自立の家の運営のモットーに「楽しくなければ福祉じゃない!」という言葉があるが これは私の心をゆり動かした。

9. ヒューマンケア協会II

ヒューマンケア協会での2回目の研修は、私にとって、これから悩みを整理して韓国に 帰ってどのように働くかを決定するための時期であった。特にいつも厳格で仕事が中心と思われている中西さんが地域の障害者たちに自立生活支援をする理由は、その障害者たち 自身に人生の楽しさを享受させる為だということを聞いて、私は感動して、私の仕事の目的を探すことができた。私は日本で韓国リーダー研修の準備をしながら本当にスタッフのように働く機会も持つことができた。

10. グループトレーニング

戸山サンライズに戻った私は再び施設に入って自由ではないと感じた。地域の自立生活 体験室での自由と解放感をここの戸山サンライズでは感じることができなかった。どんなにきれいな部屋を使用しても、自分自身の自由が少しでも拘束されるという感じが私を 圧迫する。このような所は障害者の施設での生活と同じではないだろうか。

グループトレーニングは全体的に興味がもてなかった。けれども、池住さんの講義は 印象的であった。お互いに行うフィードバックは肯定的で建設的でなければならないということである。しかしそのあと行ったシンポジウムを準備するミーティンで、私は自分が 仲間に思いやりのない批判ばかりをしていたことから、池住さんの講義できいたことを 実践ができないでいるということ感じて辛かった。

またグループトレーニングの中で色々な講師の態度と技術を見ながら自分がどんなスタイルで話をして、どのようなスタイルで働かなければならないのかを習った。

11. アジア太平洋自立生活ネットワーク(APNIL)

アジア太平洋自立生活ネットワークシンポジウムを準備しながら、アジアに障害者の 自立生活の意義を広く伝え、アジア全体の障害者たちのエンパワーメントのための仕事に 対して使命と責任感を感じることができた。

12. ダスキン本社と工場などの見学

最後にダスキン本社と工場などを見学してダスキンの哲学を感じることができた。私達 ダスキン研修は人の教育を重視するダスキンの哲学が反映された事業で、世界で唯一の 障害者のリーダーを育成する事業である。日本の国内だけではなくアジア全体に意義のあることをしている。ダスキン本社と工場をより早く見学したらこのようなダスキンの哲学を早く理解し、ダスキンの哲学の良さを研修の中で会った人々に話すことができただろう。

ダスキン研修を通じて、障害者自身(当事者)のエンパワーメントができて障害者の 人権運動を始めることができた。だから日本での障害者運動は成功であったし、日本の障害者の権利を今の水準で保障することができたと思われる。そしてこのような歴史は もうアジアの全域で新たに広がりつつある。

研修についての全体的感想

1. 研修の目標達成

私は今回の研修の目標であるピア・カウンセリングリーダーの技術と姿勢を習って、自立生活センターのサービスを理解することができた。また日本の多くの障害者運動と 自立生活障害者のリーダーの方々のインタビューを通じて彼らの思想とリーダーシップを 習った。そして日本の地域での生活を通じて日本社会で健常者の障害者に対する態度を 体で感じることができて、障害者の障害文化を体験することができた。私は私の研修の 目的を100% 達成した。

2. 研修を通じての私の思想

私は日本で日本語が下手だったおかげ(?)で、研修しながらゆっくり自分自身と自分の周りのこと等をたくさん考えることができた。また日本のたくさんの障害者たちに会って 彼らの運動と思想を聞きなから、私はこれから私の運動の方向を探して整理することができた。

“人生は誰にでも大切なものである。そのため楽しくなければならない。これが自立生活である。私も自分の人生を楽しんでいきたい。その楽しみを自分自身が享受する為に自ら決めて自ら責任を負う。挑戦と応戦を通じて人生は成されて、この過程で障害者も成功や 失敗をすることになる。このような過程を通じて失敗を経験しながら成熟することが人生である。私は障害者がこのような基本的な障害者自身の選択と挑戦、そして失敗することができる権利の為に自立生活運動をしていきたい。またこのような権利を制限し障害者を 自分たちの便宜の為に調整しようとする一部の社会と、われわれの自由を制限する社会のバリアをフリーにする為に最後まで戦っていきたい。”

今後の挑戦

1. 韓国の障害運動の為に

韓国で今、成されている移動権運動(交通行動)を成功させ、それから介助保障運動と障害年金運動などを通じて障害者が地域で生活することができる環境を作りたい。その為に 重要なのは韓国の障害者一人一人が意識の変革をして、その小さい力を団結させ自分の権利を社会に叫ぶことである。私は韓国でこれが実現できるよう一生懸命に働きたい。これが私の楽しみだ。

2. 韓国に障害者自立生活センターを作る為に

今、韓国に自立生活センターが3か所作られているが、ピア・カウンセリングや介助派遣事業は成されていない。今後、韓国でピア・カウンセリングを通じて障害者の力を育て、たくさんのセンターを設立して障害者たちの自立生活を支援することができるように したい。そしてこのようなセンターを中心として韓国の全国自立生活センター協会を作りたい。

3. リーダー養成の為に

私は今ダスキン研修生としての自負心と使命感を同時に感じている。これはダスキン研修の結果であろう。韓国で障害者運動と自立生活センターの設立の為にいちばん重要なのは障害者リーダーを養成することである。特に、大学などを卒業することができないたくさんの重度障害者たちは良いリーダーとして成長することができる基本的な機会さえ 持たされていない。私は韓国の多くの企業にダスキンの愛の輪運動基金を例示して説明しながらこのような障害者研修事業を作るように努力していきたい。もっと大きな夢をもって帰ります。

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