Duskin Leadership Training in Japan

最終レポート

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オンダラフバヤール・チョロンダワのファイナルレポート

来日

ダスキンの研修生として日本に来ました。

日本に来て、他の研修生たちに会った時、とても嬉しかったです。こうやって色んな国の若い人たちと一緒に勉強をした経験がなかったので、すごく楽しかったです。

僕は日本に来る前に日本語の勉強をして少し分かりますが、他の研修生は日本語があまり分からなくて、みんな英語でしゃべります。僕は英語がダメなのでコミュニケーションが取れず、とても難しかったです。

9月3日から日本語の勉強が始まって、みんなと一緒に戸山サンライズで勉強をしてから、10月から一人でアカデミー・オブ・ランゲージ・アーツに行くようになりました。また2ヶ月ぐらいいろいろな国の留学生といっしょに勉強してとても楽しかったです。そして3ヶ月ぐらい一生懸命に頑張って、みんなが日常会話を日本語で話せるようになりました。そして3ヶ月間ずっと一緒にいましたから、みんなすごく仲良くなっていきました。自分の国とまったく違う生活をするようになって楽しかったです。

個別研修

1月から個別研修が始まりました。自分やモンゴルの障害者にとって新しくて必要なことを考え合わせ、那須さんと奥平さんと相談しながら研修する場所を選びました。5ヶ月の個別研修は私にとって一番よかったことがたくさんありました。個別研修は自立生活センターが中心でしたが、また他にもいろいろなところで研修を受けました。

個別研修の最初に、様々な障害者について知るために全日本ろうあ連盟で二日間研修を受けました。連盟の成り立ちや歴史などついて詳しく教えてもらい、聴覚障害者の教育や協会の活動と運動について勉強しました。全国にある聴覚障害者団体とつながって力を合わせて聴覚障害者のために幅広い運動と活動を行っています。また、神奈川県にある光友会にも行きました。視覚障害者と知的障害者のことと、それぞれが担当している作業などについて研修をしました。

足立区大谷田就労支援センターでホームページの作り方の研修をしました。ホームページの基礎を勉強してから、自分のホームページも作ることが出来るようになりました。

自立生活センター日野とヒューマンケア協会で、自立生活センターとは何か、自立生活センターの理念、障害者運動や活動などについて研修しました。日本に来る前は自立生活センターについてぜんぜん分からなかったので、全部が新しいことでした。また、自分の考え方も変わって来て、自分の将来についても考えました。

視覚障害者と知的障害者のために作られたDAISY(アクセシブルな情報システム)の研修をしました。視覚障害者と知的障害者は普通の印刷物を読めないし、点字が分からない人もいるのでアクセシブルな情報システムはとても必要なものだと思い、DAISYの勉強を選びました。モンゴルではあまり普及していないので、今働いている障害者協会を通じて障害児の学校に伝えたいです。

メインストリーム協会で一ヶ月半研修をしました。研修の内容は主に障害者差別と人権についてでした。メインストリームの障害者スタッフも健常スタッフもとても楽しくて、温かな家族のような人たちでした。どんな重い障害を持っていても、すごく楽しくて面白い生活をしながら、ちゃんと活動と運動をやっているところでした。ここで私は強く自信がつきました。皆さんと一ヶ月半、いつまでも忘れない良い思い出を作りました。

富山県の氷見市社会福祉協議会で一週間ぐらい研修を受けました。これまでずっと自立生活センターで研修をしていましたので、社会福祉協議会と自立生活センターの基本的な考え方はちょっと違うと思いました。しかし社会福祉協議会の活動は障害者と高齢者だけじゃなくてとても広く、色んな分野を関わっている活動でしたから、とても良い勉強になりました。

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忘れられない経験

お正月に高知県へ行って、樋口恵子さんの家で一週間ホームステイをしました。初めて日本人のお家に泊まるのが楽しみだったです。ホームステイの家族は二人で、近藤秀夫さんと樋口恵子さんです。私の家は安芸市の川北乙というところで、海に近く山々の中でした。とても美しい自然がありました。一週間のホームステイで毎日見学旅行をしたりしてすごく楽しく過ごしました。一週間の短い期間でしたが、自分の家族のような感じがしました。やさしい恵子さん、近藤さん、また景色のいい高知県を私はいつまでも忘れません。

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また、新潟県でスキー研修をしました。私は怪我をする前にスキーをやったことがありましたが、障害者になってからスキーをすることは考えられなかったです。でもスキーをしてみるとすごく楽しかったです。三日間とても楽しく過ごして、障害者でも何でも出来ると信じるようになりました。

まとめ

個別研修は、自分にとって一番よかったことでした。個別研修は短かったような長く経ったような感じがしました。この間、様々な障害者と会って、いい話を聞くにつれ、自分考え方も変わって来ました。やはり障害者だから出来ないことがたくさんあると思っていたのは間違っていたと気がつきました。

私が悪いわけではなく、私たちの問題は社会の問題であり、社会の考え方を変える必要があると気がつきました。そして、専門家に自分のことを全部任せないで、どんな障害を持っていても、自分たちで責任を持って当たり前の生活をしたり、自分のことを自分で決めたり、住みやすいよい環境を作るのは私たちが始めることだと分かるようになりました。個別研修の中で一番よかったことは日本に来てたくさん仲間を作ったことでした。本当に仲間は一番大切なことです。それで、日本で得た知識や経験を母国でいかして行きます。

最後に

日本で10ヶ月研修をしたことはすばらしかったです。色んな事を教えてくれた、足立区大谷田就労支援センターの皆様、光友会の皆様、自立生活センター日野の皆様、ヒューマンケア協会の皆様、メインストリーム協会の皆様、氷見市社会福祉協議会の皆様、ダスキン広げよう愛の輪運動基金の皆様と、日本障害者リハビリテーション協会の皆様、奥平さん、那須さん、彰子さん、香奈さん、心をこめて感謝します。一年間お世話になりました。また、研修生たちにも本当にありがとう。私は時々6人で一緒に日本で勉強をして、一緒に楽しく過ごしたことを思い出します。みんな国へ帰っても、私たちはずっと友達ですよ。

この10ヶ月を日本で過したことは一生忘れません。心の中にいつまでも残ります。ありがとう日本

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