Duskin Leadership Training in Japan

最終レポート

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チャーリー・テマネのファイナルレポート

富士山のてっぺんを目指して

1.新しい世界に着きました

私の国、パプアニューギニアから知らない国、日本に着きました。日本はどんな国なのか?どんな人たちがどんな生活をしているのか?全然知りませんでした。日本に来てから、私の目はとても大きくなりました。なぜなら、びっくりしたからです。私の国と日本を比べた時、まったく違います。日本は大きな街で、色々な食べ物があります。日本人は優しくて親切です。障害者たちは楽しくて優しくて強くて、そして元気です。私はみんなと仲良くなりました。私は障害者の皆さんと色々な活動をしたり、一緒に暮らしたりしました。そして、私は強くて、元気になりました。

2.自分について

日本に来る前、私の考え方はよくなかったです。心の中はいつも悲しかったです。そして、外に出かける時、みんなから私が見えなければいいと思いました。差別をされるのが怖かったからです。障害者のことも好きではありませんでした。私と障害のある人たちが一緒に歩くと、障害のない人から差別をされると考えていました。ですから、家族と一緒にいるのがいちばん良いと思っていました。

3.新しい経験

日本で10ヶ月間研修をして、色々な新しい経験をしました。

日本語は新しい言葉ですから、勉強は面白かったです。私は一生懸命勉強しましたが、日本語能力試験に合格できませんでした。それはとても恥ずかしいことでしたが、日本語の習得を諦めませんでした。研修で新しい言葉を耳にした時は、必ずそれを書きとめておき、あとでインターネットを使って言葉の意味を調べました。この方法を実践したことで、私はだんだん日本語が理解できるようになり、話せるようにもなりました。

スキーは初めての経験だったので、たくさん転びました。でも、だんだん上手になりました。雪も好きです。もう一度、スキーに行きたいです。

沖縄の4軒のお宅でホームステイをしました。ホストファミリーの名前は、平良さん、宮城さん、金城さん、そして仲森さんです。彼らは私を歓迎し、最高のおもてなしをしてくれました。そして、きれいな場所にたくさん連れて行ってくれました。私たちは一緒に新年も祝いました。ホストファミリーの皆さんと一緒に過ごした時間はとても楽しかったです。

日本ではあらゆる種別の障害者が、積極的かつ本格的にスポーツに取り組んでいます。私の国では障害者がスポーツに参加できる環境がまだありません。来日して最初に参加したスポーツ大会は、ピポユニバーサル駅伝でした。名古屋シティハンディマラソンでは車いすに乗ってレースに出場しました。6位に入賞した時は、とても嬉しかったです。スキーはとても面白いスポーツでした。初めて見る雪も、とても素晴らしかったです。私は何度も何度も滑走して、研修生やスキーの先生と雪合戦を楽しみました。東京都障害者スポーツ大会ではやり投げとソフトボール投げに出場し、両種目で金メダルを獲得しました。

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4.面白い経験

日本では、大学のように、先生の講義を聞いて勉強すると思っていました。けれども、全然違いました。私は色々な所へ行って、障害者たちの暮らしを見ました。重度障害者が鞄を作ったり、新幹線のおもちゃを作ったりしていました。それに、パンや焼きそばも作っていました。私はびっくりしました。そして一緒にやってみました。一緒に同じことを体験して、嬉しいような、良い気持ちになりました。

時々、障害者と一緒に外に出かけました。例えば、買い物に行ったり、レストランに入ったり、銭湯に行ったりしました。私は、障害のある人たちと、何でも一緒にやってみました。とても楽しかったです。このような経験は、自分の国ではまったくありませんでした。

私は多くの場所で研修を受けましたが、その中でいちばん長かったのが自立生活夢宙センターでの研修でした。夢宙センターでは、重度障害者がさまざまな活動に従事していました。そのことは私の気持ちを鼓舞させると同時に、深い感銘を与えてくれました。彼らはとても活動的で、強い志を持って生きていました。私は彼らと一緒に様々な活動に参加し、いろいろなことを教えてもらいました。

日本はとても良い国です。高いビルや速い新幹線、便利な地下鉄、大きな街、すべてが素晴らしいです。生活もとても便利です。しかし、日本で私がいちばん驚き、そしていちばん素晴らしいと思ったのは、「日本の障害者」です。私の国の障害者とは全然違いました。私の障害者に対する考え方は変わりました。これはとてもすごいことです。

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5.私は変わりました

日本での研修を何かに例えるなら、それは山登りのようでした。私は日本に来る前、山のふもとにいて、山に登ることができませんでした。私は来日し、山に登り始めました。登っている途中、きれいな鳥が飛んでいたり、涼しい風が吹いてきたり、冷たい水を飲んだりして、とても気持ちが良かったです。心も明るくなって希望がわきました。私は、もっともっと高いところに行きたくなりました。私はいつか富士山の頂上に登りたいです。でも、大変なことがたくさんあると思います。ですから、周りの人たちに手伝ってもらいながら登っていきます。

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6.まとめ

新しい世界での10ヶ月間の研修が終わりました。たくさんの新しい経験や面白い経験をしました。私にとっていちばん大切な研修は、自立生活のことでした。私は今、楽しく、やさしく、強くなりました。それから希望がわいてきました。私の目標は、パプアニューギニアに自立生活センターを作ることです。まずは、講演会やセミナーを開いて、障害者の権利擁護や啓発活動を行います。そして、障害のある人たちをエンパワーしたいです。将来的には、パプアニューギニアを、バリアや差別のない社会に変えたいです。障害者があらゆる活動に参加し、障害のある子どもたちがインクルーシブな教育を受けられる社会にします。私はこれから一生懸命がんばります。でも一人ではできません。ですから、どうぞ皆さん応援してください。その時、私の富士山に登るという夢が現実になります。

7.最後に

まず、リーダーとしての可能性があるとして私を選んでくださったダスキン愛の輪基金に感謝申し上げたいと思います。このように認めていただいたことを誇りに思っております。また、愛の輪基金の谷合さんに御礼を申し上げたいと思います。また、日本障害者リハビリテーション協会の奥平さん、那須さん、瀧沢さん、千葉さん、隈井さんに御礼を申し上げたいと思います。皆さんのお力添えがなければここまで来ることはできませんでした。また、沖縄のホームステイ先の平良さん、宮城さん、金城さん、そして仲森さん、そして高知県の樋口さん、スキーの先生方、メインストリーム協会の皆さん、ぱあとなあの皆さん、ムーブメントの皆さん、DPIの皆さん、ヒューマンケア協会の皆さんにも御礼を申し上げます。最後に、夢宙センターの皆さんへ。皆さんのおかげで、自分が何者であるかを知ることができました。平下さんとスタッフの皆さんに愛と感謝の気持ちを捧げたいと思います。本当に皆さんにはお世話になりました。今後のご活躍をお祈りします。

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