Duskin Leadership Training in Japan

最終レポート

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アイリッシュ・アイェサ・メンデスのファイナルレポート

教室でのニーズの多様性~日本から学んだこと~

1.日本での活動

ダスキンの研修には三つのパーツがあります。最初に、私は日本語を勉強しなければなりませんでした。それから、日本のいろいろな障害者のことをほかの研修生と一緒に学びました。フィリピンの障害者との環境の違いを比べ、フィリピンの障害者をどのようにサポートしたら良いかがわかりました。三つ目は個別研修でした。

2.日本で学んだこと

日本へ来る前、私は希望を持っていました。先生になるために、障害者の教育について勉強したかったです。ですから、約5ヵ月間、私は特別支援学校や盲学校、地域の小学校や中学校、大学へ行き、見学をしたり、先生たちと話したりしました。

私の個別研修の焦点は統合教育でした。日本では特別支援学校が多く、統合教育はまだ完全ではありません。統合教育を始めるのは大変です。地域の学校で勉強している障害学生たちはいますが、学校でのサポートはちょっと足りません。ですから、障害学生たちと先生たちは頑張っています。フィリピンも同じ状況です。私が個別研修で行った学校はほとんどが特別支援学校でした。しかし、そこで学んだことは統合教育でも使うことができると思います。私が学んだことを以下の4つにまとめました。

1)サポート体制

教育のために協力はとても大切です。日本ライトハウスでボランティアさんたちは教科書を点訳して、その点字の教科書を地域の学校に通う視覚障害学生たちに無料であげています。なぜなら、盲学校では点字教科書が無料ですが、普通の学校では有料になるからです。このサポートはとても役に立ちます。ですから、学校はNPOやボランティアグループと協力したほうがいいと思います。

筑波大学附属視覚特別支援学校で理科の授業をたくさん見ました。見えない学生にとって、理科は学習が難しい科目です。日本の理科の先生たちは一緒にいい方法を考えます。そして、新しい方法を見つけると自分の教室で試してみます。フィリピンの普通学校の先生たちは障害学生のことをあまり知りませんから、教えるのは大変です。サポートグループがありませんから、いつも一人で考えなければなりません。それは難しいことです。先生たちへのサポートはとても重要なことです。

2)創造性

筑波盲学校で石崎先生に会いました。石崎先生は物理を教えています。実験用具を自分で作っていました。とてもすごいと思います。障害者のために作られたものは高価なものが多いですから、先生たちは普通のものを工夫して、安全を考えて教材を作り出して使っています。フィリピンの学校の予算は少ないので、先生たちが作ることはとてもいいことだと思います。そのような道具が手作りできれば、盲学校の教育方法を普通の学校に応用できると思いました。それは少人数で統合教育をするのにいい方法です。統合教育をする学校ではかならず教材のユニバーサルデザインについて考えなければなりません。

3)アイデンティティ形成

統合教育において障害学生の性格はとても大事です。明るい学生たちはたくさん友達ができます。そうすると友達がサポートしてくれます。でも、障害者は恥ずかしがりでおとなしい学生が多いので、先生や周りの人たちがサポートする方法を考えてあげることが大事だと思います。社会につながる機会を作ることが必要です。たとえば、筑波盲学校のある子どもは、1週間に1回地域の幼稚園に通っています。そこで、いろいろな子どもたちに会うことができて、たくさん友達ができました。その子はこれから友達を作るのが上手になると思います。

4)未来を見つめて

統合教育でも個別教育支援の計画は大切です。特に生きていくための仕事の計画です。障害学生は子どもの頃から将来の仕事の計画を立てなければなりません。神奈川にある光友会や太陽の家の障害者たちはそれぞれ決まった仕事をやっています。仕事の準備には本当に時間がかかりますから、早くから始めなければなりません。

3.私自身の成長

ここで私の成長についてもお話ししたいです。日本で私は新しい経験をたくさんしました。楽しい経験も大変な経験もありました。いろいろな経験から、私はたくさんの大切な価値観を学びました。たとえば、私は日本ではじめて家族じゃない人たちと一緒に生活をする機会がありましたから、その人たちとどうやっていい関係を作るかを学びました。

でも、一番忘れられない経験は緑内障で入院した時のことです。私は手術をしました。そのときはとても大変でしたが、リーダーにとって必要な2つの価値観について学ぶことができました。1つめは強くなることです。2つ目は決断することです。リーダーにはたくさんの困難がありますから、この2つの価値観はとても大切です。

日本では、研修の時間だけでなく、生活の中からもたくさんのことを学びました。これは、わたしにとって幸運なことです。なぜなら、このような価値観は決して教室では学ぶことができないからです。私たちの経験だけが大切な価値観を教えてくれます。わたしの経験からも、すばらしい統合教育のためには体験的な学びが大切だと確信しています。

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4.次の一歩~フィリピンでやりたいこと~

フィリピンへ帰ったら、私はすぐ大学院の論文の発表をしなければなりません。その研究のテーマは普通の学校で勉強する弱視の学生たちの経験についてです。弱視のことを皆さんはあまり知りませんから、この研究は大切です。

それから、先生の仕事を見つけたいです。私は統合教育をする学校で働きたいです。先生の仕事について日本で学んだことを活かしたいです。その道の専門家になるためにたくさんの経験を積みたいです。また視覚障害者にパソコンの使い方などを教えているNPOの活動に参加したいです。ささやかなことですが、私は障害学生たちをこれからずっと手伝う仕事をしたいです。

5.お礼の言葉

個別研修先の皆さん、ホストファミリーの皆さん、ダスキン愛の輪基金、日本障害者リハビリテーション協会など、日本でお世話になったすべての方々に心からお礼を言いたいです。本当にありがとうございました。

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