Duskin Leadership Training in Japan

最終レポート

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アリユナ・バッサンダッグのファイナルレポート

日の出の国からの大事な贈り物

「あなたは、ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業の17期生に選ばれました。」というメールをもらって喜んだあの日を今もよく覚えています。ダスキン研修に参加したかった理由の一つは、日本の視覚障がい者の仕事について知りたかったからです。このことについて研修を通じて実に大切な知識や情報を得ました。

日本での10ヵ月間の研修で、大切な発見をしました。役に立つことをたくさん学びました。面白い体験もたくさんできて、素晴らしい思い出をいっぱい作りました。

日本語の勉強

日本に来てからまず3ヵ月間、6つの異なる国から来た私たち研修生は、日本語と日本語の点字を教えてもらいました。そしてすぐに私たちは毎日の面白い体験などを先生たちと楽しく喋るようになりました。先生方の教え方が大変素晴らしかったおかげだと感動しました。

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街のアクセシビリティー

日本の、特に大きな街にある、アクセシビリティーが素晴らしいです。一人で出かける時、点字ブロックと音のする信号が役に立ちました。駅員さんに案内してもらって、遠いところでも一人で行くことができました。

私の国では早く走って道路を渡ることが多いです。日本では、走らなくても安全にゆっくり道路を渡ることができました。

代々木公園での練習会

東京で大好きな場所は代々木公園です。日曜日にアキレスインターナショナルジャパンの友達が迎えにきてくれて、公園で練習会に参加したり、一緒に遊んだりしたのは、忘れられない楽しい時間でした。

ホームステイ

私はラッキーなことに、大阪と京都で二つの家族のところに、ホームステイをしました。そこで日本のライフスタイルと文化をもっと知ることができました。

大阪では、林田さんのところでホームステイをしました。子どもたちが2人いたので、子どもたちと一緒に習字を書いたり、みんなで凧揚げをしたりしました。

京都では、ホームステイ先の竹下一家とお正月をお祝いしました。

今、京都と聞くと、素敵なイメージと素晴らしい思い出が蘇ってきます。私の日本のママは、全盲の方で、とても優しい人です。織物や料理、歌が上手です。私の国にいる視覚障がい者に織物を教えたいと思っていたので、また2月に京都に戻ってきた時、八千代ママから機織りの研修を受けました。

京都のきれいな自然の中で散歩する時も、京都のきれいな植物園、有名な古いお寺などいろんな面白いところに行くときも、私の日本のお父さんは、私と八千代ママに全部説明してくれて、触れるものがあったら、ちゃんと触らせてくれました。それから私の写真に説明を書いてくれました。

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個別研修

1月から5月まで、個別研修を受けました。

1番最初にアットイーズで、パソコン研修を受けました。

1月に、2日間スキー研修を受けました。初めは本当に百回ぐらい転ぶと思っていました。でも5回しか転びませんでしたので、嬉しかったです。

2月から、ATDOでDAISY研修を受けました。DAISYの種類と作り方をよく教えてもらって、DAISYの本を作りました。

その後、京都の家にまたホームステイをしながら、八千代ママから機織りの研修を受けました。八千代ママは、私にいろんな種類の織り方を一生懸命教えてくれました。

見えなくても自分で縦糸を張って織ることができるフラミンゴという織り機はすごいです。この織り機を作った方を紹介してもらって、1台買いました。

3月からの最初の3週間は、日本ライトハウスの情報文化センターで、最後の1週間は、日本ライトハウスのリハビリテーションセンターで研修を受けました。

情報文化センターで、たくさんのボランティアが、点字の本を作ったり、録音をしたり、対面朗読をしたりしているのを見て、感動しました。私の国では、点字本の制作も録音も、職員だけでします。日本には、視覚障がい者をガイドするボランティアもいるので、この人たちに何回もガイドをしてもらいました。

情報文化センターでの研修では、日本の視覚障がい者の図書館のシステムやインクルーシブ教育などについての知識や情報をたくさんもらいました。

盲の小学生が学んでいるインクルーシブ教室を見学しました。その学生は、点字の教科書と点字タイプライターを使って、教育をうけていました。

大学の障がい者サポートセンターも見学しました。いくつかの大学は、このようなサポートシステムがあると知りました。

情報文化センターでの研修の時、不動先生から、日常生活訓練を受けました。国立モンゴル盲人協会のリハビリテーションセンターは、将来、日常生活訓練を実施する計画があります。今は歩行訓練をしていますが、訓練士が足りません。ですから、日常生活訓練について、良いアイデアと情報をもらいたいと思って、この訓練を受けました。

不動先生は、既存の訓練プログラムではなくて、現在の私のニーズに合わせた訓練をしてくれました。ですので、このような訓練は、すぐ役に立つと思いました。

4月にヒューマンケア協会で、自立生活について研修を受けました。そこで、日本の自立生活運動の素晴らしいリーダーである中西さんに会って、話を聞いたときはとても感動しました。

研修を受ける前は、自立生活運動について正しい理解がありませんでした。ヒューマンケア協会の自立生活体験室に泊まって、自立生活プログラムを受けながら、自立生活運動と関係がある大切なことをたくさん学びました。自立生活プログラムの中で、介助者に手伝ってもらったのは、新しい体験でした。

そのあと、浜松に行ってウイズで研修を受けました。ウイズでは、視覚障がい者は、晴眼者のスタッフと一緒に楽しく仕事をしていました。どうやったら、どんな工夫をしたら、見えない人は確実な仕事ができるかを、チームで考えて、身近にある道具を使っていました。例えば、テーブルの幅を使って、紐の長さを決めて切ったりしていました。私は、見えない方がミシンを使って、仕事をしているのを見て驚きました。なぜなら、このような方法を試みようと考えたことがなかったからです。

ウイズ代表の斯波さんは、私に対して面白く、役に立つことをたくさん話してくれました。私に、白杖の作り方を教えてくれたので、いまはそこで自分が作った杖を使っています。

日本には有名なお祭りが沢山あると聞いていました。ゴールデン・ウィークのとき、浜松まつりを楽しむチャンスがあって、素敵な体験をしました。

帰国後の計画

私はもうすぐ国へ帰ります。帰ってから、仲間と一緒に以下の3つの目的のために活動を行います。

介助サービスを作る
障がい者の仕事を増やす
アクセシブルな環境づくりを促進する

お礼

日本で過ごした毎日は、私にとって大事な贈り物でした。

こんなに素晴らしい機会を与えてくださったことに、心からお礼申し上げます。この10ヵ月の研修でたくさんの方々にたいへんお世話になりました。

どうもありがとうございます。

ありがとう、日本!

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