Duskin Leadership Training in Japan

最終レポート

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ハラシニ・サウバーギャ・ユキ・ガマティゲのファイナルレポート

「スリランカのろう教育をよくするために」

自己紹介

私は千葉県船橋市で生まれ、4歳まで日本で育ちました。生まれつき耳が聞こえなかったので、筑波大学付属聴覚特別支援学校の乳幼児クラスに母と一緒に通っていました。

私はスリランカでろう学校の英語教師をしています。今回、ろう学校での口話教育や手話教育、ろう教育に関する新しい考え方を学びたくて、来日しました。

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日本語と手話の勉強

9月に来日して、まずは日本語と日本手話の勉強をしました。最後のクラスで行われた日本語のテストでは、文法は78点、漢字は100点を取りました。一生懸命勉強した甲斐がありました。新しい言語を勉強するのはとても楽しかったです。

語学研修期間中に、秋田で行われた全国ろうあ青年研究討論会に参加しました。学びの多い3日間でしたが、中でもデフリンピックのことは全く知らなかったので、情報が得られてよかったです。夜の交流会に参加し、様々な人とコミュニケーションを取ることで、日本語、日本手話も上達しました。このような異文化交流は楽しかったです。

ホームステイ

年末年始に愛知県と三重県でホームステイをしました。ホストファミリーとは手話でコミュニケーションが取れたので、退屈さを感じることは全くありませんでした。愛知県では、抹茶を点てたり、たこ焼きを作ったりしました。どちらも初めての経験でしたが、丁寧に手順を教えてもらいました。抹茶もたこ焼きも「おいしい」と言ってもらえてうれしかったです。

私はカニが好物なのですが、三重県はカニが有名なところです。ちょうど、「カニ祭り」が開かれていたので、様々な種類のカニをたくさん食べました。

ホストファミリーの皆さんは、とても親切で、日本の文化、生活様式を教えていただきました。自然の風景が好きな私のために、きれいな場所に連れて行ってくれたりもしました。

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個別研修

1.ろう学校

日本で様々なろう学校を見学しました。見学時に、教室の机といすの脚にテニスボールを取り付けてあることに気づきました。これは、机やいすを動かしたときに発生する摩擦音を軽減する効果があります。私の学校にも、補聴器や人工内耳を装用している生徒がいて、「机といすの音がうるさくて頭が痛くなる」と言われたことがあります。私はその音が聞こえないので、子供たちの訴えが理解できなかったのですが、テニスボールがあれば摩擦音を防げることがわかりました。帰国後、私の学校でもぜひ取り入れたいです。

2.ろう児とコミュニケーション

大阪聴力障害者協会の研修期間中、2日間「こめっこ」で学ぶことができました。こめっこでは、0歳児から手話でコミュニケーションを取るという活動をしていました。そこで、気付いたことは、ろう児だけでなく、その家族も手話を覚えることが大切ということです。スリランカにはこのような活動がなく、ろう児とその親がコミュニケーションを取れずにいます。

東京にある「あ~とん塾」には、0~12歳の子どもが通い、手話でコミュニケーションを取っていました。午前中は、乳幼児が親と一緒にあ~とん塾にやってきます。そこでは、絵本の読み聞かせを手話で行っていました。スリランカではまだ取り入れられてない手法なので、私も絵本の読み聞かせに挑戦しました。午後は、放課後等デイサービス事業が行われていて、学校帰りの小学生がやってきます。私は日本語が苦手なので、英語や算数の宿題を手伝ったり、スリランカの遊びを教えたりしました。子どもたちとたくさん触れ合うことができた、あ~とん塾での2週間はとても楽しかったです。最後の日には、あ~とん塾のスタッフと子供たちが寄せ書きをプレゼントしてくれました。あまりにもうれしくて、涙ぐんでしまいました。

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うれしかったこと

今回来日したことで、私は思いがけない再会を果たしました。私が日本に住んでいた時、母に手を引かれて乳幼児クラスに通う様子を見かけていたという男性です。彼は当時高校生でした。私は幼かったので彼のことを全く覚えていませんでしたが、とてもうれしく思いました。

それから、日本で本物のチューリップを見ることができました。私はチューリップが大好きですが、スリランカにはないのでテレビでしか見たことがありませんでした。立川でたくさんのチューリップを見たときは感動しました。

日本での学び

日本で様々なことを学び、以下のことがわかりました。

  • ろう教育には、色々な指導方法がある(ろう児に合った方法で指導することが大切)
  • 0歳から手話でコミュニケーションを取ることが大切
  • ろう児の家族も手話を覚えることが大切
  • 手話による絵本のよみきかせは教育効果が高い

帰国後の活動

・ろう教育のさらなる支援

ろう学校に復職し、日本で学んだことを活かして、ろう教育の質を向上させたいです。

・大学院への進学

スリランカではろう者は勉強しても無駄だと考えられています。ろう者も学べることを証明したいです。

・コロンボのろうコミュニティの支援

日本のろう者は自立した生活を送っていますが、スリランカでは違います。その状況を変えるために活動したいです。また、高齢ろう者の支援も行いたいです。

・障害種別を越えた協働

この研修のおかげで、ろう者以外の障害のある人たちについても学ぶことができました。スリランカでも日本と同様に障害種別を越えて障害者が一緒に活動ができたらと思います。

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謝辞

病気になったときに親身になって面倒を見てくださった那須さん、本当にありがとうございました。そして同期研修生であったスニタさん、ヨンテンさん、ミョーミンさん、ナンさん、ありがとうございました。東京で滞在していた間にお世話になった戸山サンライズの清掃担当の皆さん、ありがとうございました。そして、先生方、個別研修やグループ研修で出会った皆さん、ホストファミリーの皆さん、ダスキン愛の輪運動基金、日本障害者リハビリテーション協会の皆さん、そして日本滞在中に出会った皆さんに心より感謝申し上げます。

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最後に..

大事なことを一つ、最後になりましたが、私はダスキンの研修には3回応募したことがありました。そして最後に応募したときに幸運にもスリランカから選ばれたのです。このような理由から、ダスキンのリーダーシップ研修の素晴らしい思い出を、私の好きな言葉で締めくくらせていただきたいと思います。「挑戦を続けなさい。いつか飛び立つ日が来ます。」

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