Duskin Leadership Training in Japan

最終レポート

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アンジュ・バラルのファイナルレポート

障害者運動で社会が変わる。

みなさん、こんにちは!アンジュと申します。ネパールから来ました。障害は脊髄損傷です。私は昨年9月に日本に来て、いろいろなことを学びました。

1.日本語

日本に来て、まず日本語を勉強しました。ネパールで全然勉強しませんでしたから、ちょっと難しかったですが、おもしろかったです。先生のおかげで、個別研修の時、日本語で話すことができました。

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2.グループ研修

日本語が終わったら、グループ研修がありました。グループ研修で、日本の福祉やリーダーシップ、障害者の権利を勉強しました。個別研修の後にもグループ研修がありました。その時は、障害平等研修(DET)や 企画書の書き方などを習いました。グループ研修でいろいろと勉強して、日本の福祉はネパールよりいいと思いました。

3.個別研修

私の初めての個別研修は「自立生活センター東大和」でした。そこで私は介助プランとピアカウンセリングを勉強しました。そして重い障害者の家へホームビジットに行きました。私は初めて呼吸器を使っている人を見ました。ネパールには多分、呼吸器がないですから、重い障害のある人は早く亡くなっていると思います。

次は「沖縄県自立生活センターイルカ」でした。そこで、自立生活運動、介助の研修、バリアフリーチェック、いろいろな障害者の生活について勉強しました。イルカにいるとき、自立生活センター希輝々にも行きました。知的障害者の畑仕事、ハンセン病の差別について勉強しました。

私は研修で、障害者運動で社会が変わることを知りました。今、日本の障害者サービスはとても良くなっています。それは、日本の障害者運動のおかげです。障害者運動は大事です。私は、障害者が運動しないと、社会が変わらないことがわかりました。

次は、鹿児島の「自立生活センターてくてく」で、スポーツと自立生活の哲学を勉強しました。私はスポーツが好きですから、とても楽しかったです。初めて車いすテニスと電動車いすサッカーをしました。電動車いすサッカーは誰でもできるスポーツです。重い障害のある人もできるので、すばらしいと思いました。でも、ネパールには電動車いすがありませんから、残念です。

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次は名古屋の「AJU自立の家」に行きました。AJUには部署がたくさんあって、仕事の内容もたくさんありました。その中で特に、わだちコンピューターハウスと愛知TRYが良かったです。

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わだちコンピューターハウスでは、重度障害者がパソコンを使って仕事をしています。ネパールで重度障害者には全然仕事がありません。重い障害のある人が楽しく仕事をしている様子を見て、本当にいいなと思いました。

愛知TRYは、まずTシャツを作って売ります。そのお金でバリアフリーのためのステッカーを作ります。そして、作ったTシャツを着て、会社やお店に行って、「バリアフリーにしてください」と話します。バリアフリーの考え方をわかってもらえたら、ステッカーをあげます。お店の人は、そのステッカーを貼ることで「バリアフリーに理解があるお店です」とアピールすることができます。障害者にとっても、お店にとっても、嬉しくて役に立つ活動だと思います。この活動は若い障害者と大学生が一緒にやります。大学生は障害者と友達になって、障害者のことがわかるようになりますからとてもいいです。そして、この活動はあまりお金がかかりませんから、ネパールでもできます。

4.日本での新しい経験

びっくりしたことは、自動販売機とトイレです。自動販売機はネパールにありません。日本のトイレは水や風が出ます。そして、バリアフリーのトイレもありますから、便利です。操作ボタンがありますから、重い障害のある人も使うことができます。

最初にバリアフリーのトイレを使ったとき、私は日本語ができませんでした。説明は全部日本語でしたらから、使い方が分からなくて、トイレを出るまでに1時間かかりました。英語の説明があったら、外国から来た障害者もバリアフリートイレが使いやすくなりますね。

ヒョウさんと私は、勉強が終わったらいつも遊びに行きました。ある日、私はヒョウさんの電動車いすのハンドルに捕まって、一緒に行きました。でも小さい階段があることに気付かなかったので、私は車いすから落ちてしまいました。電動車いすのヒョウさんは大丈夫でしたが、私の体を起こすことができませんでした。ヒョウさんは「ごめんね、ごめんね」と私に言って、近くの日本人に「手伝ってください」とお願いしました。最初の人は忙しかったのでダメでした。でも次の人は手伝ってくれました。これは面白い経験でした。

私は日本に来て、のんべぇになりました。ネパールで全然お酒を飲みませんでした。でも、皆さんと一緒にお酒を飲むと、とても面白くて楽しい気持ちになりました。

神戸で船に乗ったことと、スキーはとても楽しい思い出です。日本はだいたいバリアフリーですから、いろいろなことが経験できました。

5.ホームステイ

ホームステイの時、ホストファミリーと一緒にキャンプに行きました。楽しかったです。私の家族は本当にやさしいです。ネパールの家族みたいでした。お父さんは面白い人です。お母さんは、日本の文化や日本語など、いつもいろいろなことを教えてくれました。料理もとても上手です。着物を着たり、お寺へ行ったりしました。私はホームステイで日本文化を経験することを楽しみにしていましたから、とてもうれしかったです。

6.ネパールでやりたいこと

個別研修で障害者運動について勉強しました。運動が強くなったら、ネパールの社会を変えることができると思います。ですから、私はネパールでいろいろな活動をやりたいです。たとえば、ピアカウンセリング、バリアフリーチェック、そして自立生活体験室も作りたいです。ネパールの障害者の生活はとても難しいですから、頑張りたいです。

そして、障害者のバスケットボールチームも作りたいです。スポーツをすると、新しい仲間ができると思います。そして、スポーツの経験から、障害者をエンパワーメントすることができます。スポーツを使って、障害者運動をもっと強くしたいです。そして、社会を変えたいです。障害者運動で社会が変わると私は信じています。

7.日本に来て変わったこと

私は日本へ来て変わりました。日本語を勉強して、日本人とコミュニケーションできるようになりました。水泳ができるようになりました。ネパールに帰ったら、障害者運動を強くする自信ができました。

ダスキン愛の輪基金のみなさん、ダスキンファミリーのみなさん、私にこのチャンスをくださって、ありがとうございます。心から感謝しています。

最後に、日本でお世話になったすべての人にお礼を言いたいです。みなさん、お世話になりました。本当にありがとうございました。

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