Duskin Leadership Training in Japan

最終レポート

プロフィールに戻る

カー・ウェイ・トゥワンのファイナルレポート

挑戦を通して刻んだ成長の旅

はじめに

私の名前はココです。台湾から来ました。障害は脳性まひです。台北の新活力自立生活協会で働いています。仕事はソーシャルワーカーです。

台湾について

台湾には障害者の制度がありますが、まだ多くの問題があります。多くの障害者は一人で暮らすことができず、家族の助けが必要です。障害のある学生は普通の学校に行けますが、差別もあります。都市と田舎の差も大きく、田舎はバリアフリーが少ないです。ですから、台湾ではまだたくさん努力しなければならないことがあります。

不安と楽しみの中で始まった日本の生活

日本に行く前は楽しみと不安の気持ちでいっぱいでした。私は一人で外国で暮らすことができるかどうか、分かりませんでした。将来の自分の姿も分かりませんでした。準備がまだできていないと思いましたが、日本に出発しました。日本に来た時、一番不安だったのは、言葉の問題でした。英語や日本語が分かるか、どうやって言葉を学ぶか、どうやって自分の気持ちを伝えるか、とても心配でした。

研修期間に、日本のいろいろな場所を訪れました。東京にいる時は、よく一人で冒険に挑戦し、多くの観光地を巡りました。知らない町で生活することは、とても大切な経験だと思います。ひとりで様々な未知の挑戦に向き合い、迷うこともありましたが、地図を見たり、人に道を聞いたりして正しい方向を見つけることができました。こうした経験は、自信をつけることや、適応力を高めることに役立ちました。

一緒に歩み、あきらめない──困難を越えて進む

日本語の勉強は最初の三ヶ月はとても大変でした。私は脳性まひがあり、話すことが難しかったです。でも、先生たちは勉強の方法も一緒に考えてくれました。そして、いろいろな表現の方法を勉強しました。話すことだけでなく、書くことも大切な表現です。だから、日本語はだんだん上手になりました。台湾に帰ってからも、日本語の勉強を続けたいです。もっと日本の情報を読んだり、日本の友達と交流したりしたいです。

山口県のホームステイでは、日本の文化をたくさん体験しました。着物を着て神社に行って、お参りをしました。初めて日本語を使って、ホストファミリーと一緒に話す方法を探しました。お正月にインフルエンザにかかり大変でしたが、ホストファミリーと一緒に困難を乗り越え、より親近感を感じました。

スキー研修は、最初はとても怖かったです。「不可能を可能にする」ためには、いろいろな準備や設計、サポートが必要です。障害者が自由に安全にスキーできるように、スキーの先生たちは多くの研究や器具・装置の改良、障害への深い理解、そして見えない準備をしています。最初はうまく操作できず、練習して何回も失敗しました。でも、最後には自分の力で方向を調整し、バランスをとって安定して滑ることができました。成功したときは、本当に嬉しくて楽しかったです!一生忘れられない体験でした!

研修生たちと一緒に色々な所へ行きました。一緒にいろいろな経験をしました。だから、仲良くなりました。皆と一緒に頑張り、あきらめない気持ちで、困難を越えてきました。

日本語の勉強。ミトゥさんラクシミさんと楽しそうに授業を受けている様子。
日本語の勉強。ミトゥさんラクシミさんと楽しそうに授業を受けている様子。
スキー研修でチェアスキーに乗って楽しそうなココさん
スキー研修でチェアスキーに乗って楽しそうなココさん
年末年始のホームステイ。ホストファミリーと山口県名物の瓦そばを囲むココさん
年末年始のホームステイ。ホストファミリーと山口県名物の瓦そばを囲むココさん

多様な学びと経験から得た成長

研修には、集団研修と個別研修がありました。個別研修では、いろいろな自立生活センターや企業へ行きました。YAH!DOみやざき、自立支援センターおおいた、つくば自立生活センターほにゃら、自立生活夢宙センター、ぱあとなぁ、メインストリーム協会、ムーブメント、自立生活センターリアライズ、自立生活センターあるる、自立生活センターこねくと。そして、オムロン太陽株式会社です。

集団研修と個別研修では、8つの大切な学びがありました。それは、障害福祉制度、自立生活、ユニバーサルデザイン、若い障害者の活動、防災、インクルーシブ教育、地域交流、そして遊びです。

障害福祉制度については、障害者に関する法律や制度、そして運動の歴史などを学びました。台湾との違いを意識しながら理解を深めました。制度は地域との協力によって、より良い支援につながると感じました。参加したパレードでは、「誰もが暮らしやすい街」をテーマに、みんなが力を合わせる雰囲気を体験しました。日本も台湾も、障害のある人が安心して暮らせる制度や社会になることを心から願っています。

自立生活では、「自己選択、自己決定、自己責任」の意味を学びました。自立生活プログラムやピアカウンセリングや介助者の支援などのサービス、当事者中心の支援がとても大切だと感じました。重度障害、精神障害、知的障害がある人の地域生活の例も知りました。障害特性や個人の意向に応じて、適切な支援を提供する必要があることを学びました。台湾に帰ったあと、自立生活の制度をもっと良くしたいです。

ユニバーサルデザインでは、観光地や職場、交通などで、誰でも使いやすいデザインや設備を体験しました。例えば、場所のデザイン、介助者のサポート、道具の利用なども大切です。私たちは介助者のサポートや補助具を使って、より安心して温泉を楽しむ方法を学びました。バリアフリーデザインとユニバーサルデザインの違いも学びました。バリアフリー合理的配慮接遇研修にも参加しました。商店街の人たちが障害者のことをよく知ることはとても大切だと思います。さまざまな人のことを考えると、より多くの人が商店街を安心して利用できたり、いろいろな活動に参加できるようになると思います。

関西地域の団体で、若い障害者が仲間と一緒に活動して、成長できる環境があるのは、すばらしいと思います。障害者団体(DPO)の活動は、つながりや学びの場としてとても大切です。お互いに支え合うことで、困難に直面したときにより強く立ち向かうことができます。

防災では、避難所体験や個別避難計画づくりをしました。障害者の視点から防災を考えること、そして準備だけでなく、いつも地域とつながっていることが大切です。

インクルーシブ教育について、グループ研修では、DAISY教材を使った学び方について知りました。個別研修では、地域活動や演劇活動、特別支援学校について学びました。インクルーシブ教育の考え方と実際の状況を学びました。インクルーシブ教育は重要であり、学生や先生、そしてもっと多くの人々が障害者と交流し、平等に理解し、対応できるようになることが大切だと思います。

地域交流に関しては、グループ研修でCBRマトリックスとツイントラックアプローチを学び、長い間理解できなかったことがやっとわかりました。CBRマトリックスを使うことで、地域の障害者の生活や課題を深く理解し、行動の方向性を考えることができます。そのため、計画を進めるためにはファシリテーションや調整、コミュニケーションや交渉のスキルを磨き、実践し続けることが必要だと思います。また、CBRとCBIDについてもさらに深く学びたいと考えています。

実際に、地域交流活動にも参加しました。障害者が地域の人々と交流し、助け合う場はとても大切です。また、障害者が社会に参加することも重要です。地域交流のおかげで、もっと多くの人が日常生活の中で障害者を理解し、障害者と交流する際により幅広い理解を持てるようになります。

遊びについては、多くの新しい経験と挑戦があり、異なる場所でバリアフリーの状況を確認することもできました。忘れられない体験もたくさんありました。

個別研修で防災について学ぶ
個別研修で防災について学ぶ

まとめ

研修中、「居場所」、「仲間」、「志」、「LEAD ON(引き継ぐ/前に進む)」がとても大切だと学びました。誰もが参加できる、真の共生社会を実現するためには、障害のある人もない人も共に努力し、助け合い、共に成長していく必要があります。みんなが平等で尊厳が守られる環境の中で、社会をよくしていくために進み続けることが大切です。

私の夢:バリアを越えて、誰もがともに歩める社会へ

私は帰国後、誰でも参加できるインクルーシブな場を作りたいです。もっと多くの障害者が地域で生活できる社会にしたいと思います。そして、台湾の障害者福祉制度をさらに充実させたいです。私は障害者団体(DPO)でのアドボカシー活動や若者のエンパワメントに力を入れます。さらに、台湾のほかの自立生活協会と交流します。そして、地域、学校、企業、公共機関にユニバーサルデザインやインクルーシブの考え方を伝えたいと考えています。

自立生活センターほにゃらで中国語で書かれたパネルを持ってアドボカシー活動をする笑顔のココさん
自立生活センターほにゃらで中国語で書かれたパネルを持ってアドボカシー活動をする笑顔のココさん

内面の変化について

日本に来る前、私はいつも「みんなと同じように生きたい、勉強したい、働きたい」と思って、一生懸命がんばっていました。でも、その努力の中で、心はとても疲れて、プレッシャーを感じることも多かったです。「遅れてはいけない」「みんなと違ってはいけない」と思っていました。しかし、日本での研修の中で、たくさんの学びや、自分史の発表、障害者や支援者との対話を通して、自分の人生をもう一度整理することができました。そして、過去の経験はつらいだけではなく、自分を成長させる大切な力になっていることに気づきました。「自分の存在意義を証明しなければならない」と考えなくても、自分には価値があると、少しずつ思えるようになりました。

困ったことがあったら、自分でいろいろな方法を試したり、周りの人と相談したりすることが大切だと学び、心の中の不安や緊張は、だんだん落ち着いてきました。困難や挑戦があっても、自分で心を安定させる力が少しずつ育ってきたと感じます。これからも自分のペースで、柔らかく安定した気持ちで歩んでいきたいと思います。

年末年始のホームステイでピンク色の着物を着たココさん。満面の笑顔でピースサイン
年末年始のホームステイでピンク色の着物を着たココさん。満面の笑顔でピースサイン

旅の終わりと、新たな始まり

研修では、たくさんの新しいことを学びました、いろいろな日本の文化を体験しました。自分のこともより深く知ることができました。私は前よりも楽しく、やさしく、そして強くなりました。希望も出てきて、未来に向かって進む力ももらいました。

ダスキン愛の輪基金、日本障害者リハビリテーション協会、戸山サンライズのみなさん、先生方、研修先の皆様に心から感謝いたします。優しく教え、あたたかく見守ってくださったことは忘れません。また皆さんとお会いできる日を楽しみにしています。

ホームステイ先で誕生日会を祝っていただきみんなで記念撮影
ホームステイ先で誕生日会を祝っていただきみんなで記念撮影

top page