丸いコップ
1月に神奈川県の光友会に研修に行きました。そこで、点字印刷の作業体験、盲学校や老人ホーム、障害者のパン作りなどの見学、そして、たくさんの視覚障害者と交流をしました。一番印象に残っているのは、一人でパンを作っている視覚障害者でした。その人は先生と同じくらいのスピードでパンを作ると、先生から聞きました。
それから、浜松市のウイズへ研修に行きました。そこでいろいろな軽作業、例えば、タオルをたたんだり、また白杖の製作、名刺の点字印刷などを体験したりしました。白杖製作は、思ったより難しくて大変でしたが、完成した時は本当に嬉しかったです。研修中、施設長の斯波さんは自分で開発した道具を見せてくれたり、自分の経験や考え方をたくさん教えてくれたりしました。斯波さんはいつも、視覚障害者の夢や希望を叶える方法を考えています。
2月は千葉県のリホープで研修しました。リホープで、入浴や配膳、掃除などたくさん介護を体験しました。入浴の時、初めて他の人の背中を触りましたから、とても緊張して、恥ずかしかったです。でも何回もやっているうちに、慣れました。そして、他の人を手伝うことができ、本当に嬉しかったです。配膳では、お湯を湯のみに入れる仕事をしました。でも、お湯は透明で見えなかったので、私が入れたお湯の量はバラバラでした。図書館では点字の地図を見ました。これは台湾にないので、持って帰りたいと思いました。
3月は、ホームページの作り方やエクセルなどを勉強しました。ホームページが好きでしたから、頑張って勉強しました。先生は中国語を話すことができましたから、先生が大好きでした。しかし、研修を開始して一週間後に大きい地震がありました。先生はとても不安だったと思いますが、最後まで教えてくれました。本当に素晴らしい先生だと思います。
4月は大阪のぱあとなぁ(自立生活センター)で自立生活について勉強をしました。私はそこで初めて重い脳性麻痺や脊椎損傷の人に会いました。皆さんは重い障害をもっていますが、私より元気で明るかったですから、本当にびっくりしました。そこで半日ぐらい車いすに乗ってみました。私はタイヤがある物が好きなので、最初は面白いと思いましたが、近くのスーパーに行っただけで降りたくなりました。考えていたよりずっと大変でしたが、本当にいい経験だと思いました。
5月は大阪の日本ライトハウスで研修をしました。ライトハウスでは、リハビリテーションセンターでの生活体験や、運動会への参加、盲導犬の体験、京都でのホームステイなどをしました。最初の一週間はリハビリテーションセンターで皆さんと一緒に勉強したり、生活したりしました。そこで、私は初めて盲人卓球をやりました。やってみて、卓球が好きになりました。運動会では二人三脚をしました。初めての経験でしたが、一番になりました。盲導犬訓練所では、訓練中の盲導犬を初めて見ました。それから、私は盲導犬を体験しました。体験してから、盲導犬が欲しくなりました。
12月のリーダーシップ研修で学んだように、私は研修に行くたびにたくさん質問をして、いろいろな考え方を教えてもらいました。そして、視覚障害者の自立生活、脳性麻痺、脊椎損傷、そして重複障害者のこと、介護の方法、障害者の気持ちなどを学ぶことができました。日本へ来る前、私はいつも視覚障害者を手伝いたいと考えていました。日本で研修をして、視覚障害者だけでなく、他の障害のことも知りたくなり、そして一緒に活動したいと思うようになりました。このように、私の考えはとても広くなりました。四角だった私のコップは今、丸く形を変えました。この丸いコップには、水もたくさん入っています。