国際福祉機器展(HCR)は最先端技術を用いた世界中の福祉機器を一堂に集めたアジア最大規模の福祉展示会です。福祉展示会は台湾にもいくつかありますが、日本の障害者福祉の最新状況を勉強するために、年に一度のHCRに行って参りました。初めてリハ協の方の送り迎えなしで一人で日本の地下鉄に乗ることはなかなか大変でしたが、乗換案内アプリのおかげで、会場の東京ビッグサイトに無事に着きました。ゆりかもめから見た臨海副都心の風景は綺麗でした。
今年のHCRで見える次世代福祉の特徴は、先ず、利用者中心や自立生活に基づいて設計された「自助具」。例えば、個人の残存能力に適合した片手でも使えるモノ。次に、人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)を活用した「スマート介護」。例えば、歩行アシスト、介護ロボット、ICT機器、それにVR(仮想現実)が導入された介護訓練。更に、温もりを感じる福祉サービス。例えば、視覚障害者に加えて、聴覚障害者や肢体不自由者でも使える補助犬、福祉機器を選ぶ際に手伝う相談支援サービス、福祉機器の選び方・使い方をやさしく指導する副読本。
今回のHCRで学んだ福祉の現状や動向は、今後の研修や帰国後の活動で糧になると思います。
那須さんの紹介で、国際協力機構(JICA)の「障害者権利条約の実践のための障害者リーダー能力強化」コースに行って参りました。途上国から来た障害者リーダーたちと一緒に日本における障がい者政策・制度および福祉サービスを勉強しました。ここ二か月間、JICAで教育、就労および当事者団体についての講義も受けるので、楽しみにしています。
土曜日に、ミョーミンさんを連れて「津田塾祭」こと津田塾大学学園祭における該校のインクルーシブ教育支援室(IES)が主催した啓発活動「津田塾が切り拓くInclusiveな未来」に参加しました。この活動でサウンドテーブルテニス(STT)、点字体験、手話体験コースなど色々なことを試してみました。さらに、障がいや合理的配慮についてのIES研修、ソーシャル・インクルージョン講演会およびInclusive Concert演奏会も参加しました。私は台湾で大学の障がい学生支援コーディネーターとして働いた時、他校と連携していくつかの教員・介助者研修活動も行っていたが、このような包括的な啓発活動を見るのは初めてです、すごく勉強になりました。ちなみに、ソーシャル・インクルージョン講演会の講師、ハワイ大学マノア校のJean Johnson博士は、おととし私が従属する障がい者団体が行ったセミナーに招いた講師、Steve Brown博士の旧識です。世の中は広いようで狭いことに、誠に驚きました。